2010年3月25日木曜日

働き方の未来~Future of Work Consortiumより

30年前と今では、働き方はまるで違う。たとえば、フレキシブル勤務なんてなかったし、女性が働くことも極めてまれだったのです。それが、今ではそれが当たり前。



それでは、未来はどうなのだろうか?平均寿命は90歳を越え、60歳を越えてもまだまだ元気な人が多い。



退職してから30年もある。みなそうそうと仕事をやめるとも思えない。そう考えただけでも、僕らの働き方はまだまだ変化していくことだけは確実。



LBSの組織行動の教授、リンダ・グラトンの研究プロジェクトFuture of Work Consortiumにリサーチャーとして参加しているのですが、このテーマが面白い。自分の働き方を振り返る上でとても役に立っています。



このプロジェクトで着目している大きな変化を引き起こす要素は、次の5つ。



1.技術の進化

・ユビキタス化

・技術の低価格化

・新しいインターネット技術の台頭



2.グローバル化

・新興国からのタレント輩出

・人口の都市集中化

・世界交易の拡大



3.人口構成の変化

・先進国の出生率の低下

・長寿化



4.社会の変化

・世帯当りの人数減少

・人々の大企業嫌い化トレンド加速

・フレキシブル勤務の浸透



5.低炭素化

・CO2排出と温暖化



とくに、日本を考えるのであれば、さらに考えておかなくてはいけないのは、3.における人口減少。



こうした要因が重なり合い、お互いに影響を及ぼした結果、どんな将来が待っているでしょうか?



こうした5つの大きなうねりは、



コミュニティのあり方


組織のマネジメントの仕方


チーム運営の方法


個人のキャリアのあり方



を必然的に変えていくことになるわけです。ときにはこうしたマクロトレンドに思いを馳せながら、目の前の仕事に向き合う必要を感じるわけです。

2010年3月24日水曜日

発展途上国の起業家育成ビジネス~社会起業ってなんだろう

社会起業って何だろう。



こういうのは、実際に触れるのが早い!ということで、ロンドン・ビジネス・スクールのマイケル・ヘイ教授が立ち上げつつある社会ベンチャー、ビジネス・ブリッジのマーケティングのお手伝いをはじめています。





ビジネス・ブリッジは、発展途上国の起業家を育成するプログラムです。現在は、南アフリカをパイロット拠点としてテスト活動を展開しています。



いわゆる、Social Entrepreneurial Venture、日本でいうところの社会起業といえそうです。興味のある方は、ホームページに簡単な紹介ビデオがみれます。



ビジネスのコンセプトは、ハイクオリティな教育コンテンツを、安価で発展途上国に提供するというモデル。



Blended Learningといわれる手法で、オンライン教育と、クラス教育の二つを活用します。オンライン教育の部分は、すでにあるe-learningコンテンツを焼き直し、クラス教育は、ビジネススクールの卒業生を活用するというもの。



収入源は、学生からの授業料とドネーション。また、e-learningを併用することによっても授業料を安価に抑える。



南アフリカは、ご存じのとおり零細起業家が多く、じつはそれほどきちんとした教育を受けている人は多くありません。そういう人々に対して、ビジネスの基本的な考え方を教えることによって、多くの効果を見込めるのではないかというわけです。



発展途上国の人材育成とはどうあるべきか?社会起業はどういうビジネスモデルが機能し、どう成長すべきか?など関心はつきません。学びの大きそうなプロジェクトになりそうです!