2010年2月12日金曜日

「感化」が人材育成の鍵ではないか!

内向き志向で元気がないとは、最近の日本人、とくに若者に形容される枕詞のようになっていますが、そうした閉塞感を打開する鍵は、「感化」にあるのではないかと最近、思っています。



こうすべし!と「教育」するのではなく、「感化」される機会を提供する。たとえば、数百年からの江戸時代の鎖国から、一気に近代化の道に突っ走れたのも、西洋のとてつものあい技術力に危機感とともに、「感化」されたから。



また違った例を考えてみれば、ビジネススクールのひとつの大きなメリットは、この「感化」。教授から学ぶこともあるけれども、もっと大きく、かつ重要なのは、ビジネススクールという良質なコミュニティに属しているからこそ、得られる仲間からの「感化」。



そして、人間には、「社会的証明」という原理も働くのは、みなさんご存じのとおり。すなわち、「これが社会的には普通なんだと思えば、それに従おう!」というもの。周りに感化され、社会的証明の後押しで、人は新しいことにチャレンジしていく。



よく、日本はもう世界大国2位になってしまって、ロールモデルを失ったことから、日本の停滞がはじまっているといいますが、これは個人のレベルで考えれば明らかに間違い。



こちらにきてしみじみと気付いたのですが、日本人が学ぶべきロールモデルはゴロゴロといるわけで、そうした存在が日本には知られず、若者がそうした人に感化されていないことが、ひとつのボトルネックになっているのではないかと思うわけです。



自己啓発がブームですが、自己を啓発するのではなく、他人に啓発される機会が、今後の人材育成の鍵ではないかと思うわけです。



ロールモデルを追いかけるのが得意なのが日本人だとしたら、今後のロールモデルをどんどんと紹介し、「感化」をしていく仕掛けが必要です。

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