2010年5月29日土曜日
Harvardによる自己否定の書~Rethinking the MBA
こうした自己反省の研究をし、それを世に問うというのは、ビジネススクールを代表するハーバードならではだと敬意を表したいと思います。
今のビジネススクールの立ち位置がよく分かります。
ビジネススクールの学長ら数十人、企業のエグゼクティブ、各ビジネススクール在校生へのインタビューを通して、MBAプログラムの何がダメなのか、トップビジネススクールはそれらにどう対応しているか、今後ビジネススクールは、どうすべきかを語っています。
また、Chicago Booth、INSEAD、CCL、Havard Business School、Yale、Stanfordについては、詳細なケーススタディも書いてありますので、これからMBAを検討している方にも面白く読める内容です。
(著者の一人がRethinking the MBAを語る)
さて、この研究が明らかにしたMBAの8つの課題とは、以下のとおり。
1.Gaining a global perspective
国をまたいだ経済や文化の違いに直面したときのマネジメントスキルを身につけさせるべき
2.Developing leadership skills
もっともっとリーダーシップをみにつけさせるべき。とくに自らをしる、実践が弱いね
3.Honing integration skills
マーケティング、戦略などと機能毎に学びがちなMBAだけど、もっと分野横断的なスキルを身につけさせるべき
4.Recognizing organizational realities and implementing effectively
ドロドロした組織を実際にどう動かすのかを身につけさせるべき。分析だけでは組織は動かないよ
5.Acting creatively and innovatively
分析もいいけど、もっと発想豊かに、ブレークスルーするようなソリューションを紡ぎ出す力をみにつけさせるべき
6.Thinking critically and communicating clearly
MBAって、コミュニケーション下手。やっぱりロジカルにクリアに意見を述べる力をもっと磨いてほしい
7.Understanding the role, responsibilities, and purpose of business
ここから二つのポイントは、金融危機以降出てきた課題。利益以外の企業のゴールも意識すべきとかそんな話し
8.Understanding the limits of models and markets
前提をつねに疑うことでリスクについて常に考えるべき。現在のモデルの限界を知るべき。
という八つ。
さて、この8つの領域は、多かれ少なかれ、この書籍でも語られているように、どこのビジネススクールも取り組んでいるものばかり。今のビジネススクールの取り組みを正当化している書ともいえなくもない。
というわけで、ここで取り上げられている課題は、改めて新しい課題かなぁという気もするけれど、膨大な定性データにもとづいて、系統立てて課題を整理したところにこの研究の価値があるのでしょう。
じつは、MBAの本当の課題は、あるとすれば、もっと別なところにあるのではないかというのが私見。それは長くなるので、また別途投稿していきます!
2010年1月31日日曜日
ロンドンビジネススクールの売上はいくら?
さて、少し質問を変えて、LBSの売上はいくらでしょうか?なにで稼いでいるのでしょうか?
LBSは学校とはいえ、企業と同じように、収入があり、支出があり、最終的に利益もしくは損失を出すことには変わりありません。
答え:LBSの2009年の売上は、ざっと145億円です。
ちなみに、東大が約2,000億円、日本大学が1900億円、慶應大学が1300億円というわけで、それほど大きくないというか、LBSは規模としては、こじんまりしているといえますね。
さて、この145億円のうち、授業料はどれくらい占めますか?
答え:75%。
かなり大部分を授業料に依存していることが分かりますね。国からの助成金が8%、寄付が6%、研究助成金が4%、施設貸し出し3%、投資収入1%という具合。まず、なんといっても寄付額の向上が課題です。
さて、この売上の大部分を占める授業料ですが、LBSの看板プログラムであるMBAはこの授業料のどれくらいを占めますか?
これが、前知識なく、分かった方は、かなりセンスがいいと思います。というのも、この答えに、ビジネススクールのビジネスモデルの本質が隠されているからです。
答え:21%
そう、MBAプログラムは、授業料のわずか五分の一しか占めていない。どういうことでしょうか?ビジネススクールといえば、MBAなはずで、その授業料がこれだけ?
じつは、パートタイムMBAがあり、それをExecutive MBAというのですが、これがさらに21%占めます。でもまだ合わせて4割程度。
もっとも売上構成比率が大きいのは、Executive Educationといわれる、学位ではないビジネス教育の売上。これがなんと43%も占めます。それは、1週間程度のコースであったり、もしくは企業向けにカスタマイズされたものであったりします。で、このExecutive Educationは単価が最も高い。
もうおわかりかと思いますが、MBAはあくまでも旗艦プログラムで、その評判でもって、Executive Educationを受注するというモデルなんですね。
昨今の経済状況の厳しさは、このExecutive Educationをモロに直撃しますので、ビジネススクールとしては、つらいわけです。これが、学位のプログラムへの出願者数の数はうなぎ登りなのに、台所事情は厳しい理由です。
ビジネスには、ツボのようなものがあって、ビジネススクールの場合、それはMBAプログラムにあたり、この評判次第で、その他のプログラムの売上が響いてくるわけです。何がツボになるのか、それを見極めるのがとても大切ですね。
(上記の財務情報は、LBSウェブサイトのAnnual Review 2008-2009からみることができます)
2009年12月19日土曜日
ビジネススクールMBAも提携・連携の時代
産経ニュースによると、神戸大・慶応大・京都大がMBA教育で提携するとのこと。
神戸大と慶応大、京都大の3校は18日、MBA(経営学修士)教育で包括的な連携を行うと発表した。来年1月18日に基本合意書を締結する。私立と国立の専門職大学院が広域で提携するのは初めて。
現在、3校のMBA教育方法はそれぞれ異なるが、各校の強みを学び合うことで従来の欧米型ではない日本独自のMBAプログラムを開発するのが目的。来秋にも“出前授業”や単位互換を行う方針という。
日本のビジネススクールでもMBAプログラムで提携が始まってきました。その目的はまだこのニュースだけではクリアではないところもありますが、欧米のビジネススクールではここ最近、提携はかなり多く見ることができます。
たとえば、ロンドンビジネススクールは、その「国際性」というウリをより強固にするために、かなり広範に世界中のビジネススクールと提携をしています。その形態はいくつかの形があるようです。
1.交換留学
ロンドンビジネススクールの場合、MBAの学生のじつに35%(120人くらい)もが、30の他のビジネススクールに交換留学に出かけていきます。ですから、2年目にもなると、最近見ないなぁという学生が大量に続出するわけになるわけです(笑)。スペイン、中国、アフリカ、香港、オーストラリア、アメリカなど世界中のビジネススクールに出かけていくことができます。その枠は相当数あるため、希望をすれば大抵第二希望内にはどこかへ行けるようです。逆に、LBSに世界中のビジネススクールから交換留学にくるため、交換留学生ということで一クラスの絆ができあがっているようです。
2.ジョイントディグリー
LBSに現在あるのは、コロンビアビジネススクールと香港のHKUビジネススクールとの2校。それぞれの学校とジョイントでMBAを出すようです。また、コロンビアビジネススクールのあるニューヨーク、HKUのある香港、そしてLBSのあるLBSの3地点で学ぶという選択も可能だとか。いずれにしても、地理的な多様なニーズをとらえるために、他のビジネススクールと提携しています。中東エリアは提携はせず、独自にキャンパスを構えて、Dubai London MBA Programmeがあります。
3.カリキュラム共同開発
たとえば、最近何かと話題のCSRやEthicsに関しては、LBS、Oxford、Cambridgeで授業で使用するケースや教材を共同開発をしています。これは企業に置き換えて考えてみると、R&D、商品開発はジョイントで行うのと似ていますね。
企業の世界でも、全ての企業活動を独自に行う必要がなくなっていったとのとまったく同じ現象が、ビジネススクールでも起きていると見ることができると思います。
2009年10月22日木曜日
エグゼクティブMBAに変化の兆し?
EMBA applications rise
その前に、エグゼクティブMBAについて。エグゼクティブMBAとは、MBAよりもうひまわりシニアなビジネスパーソン向けの学位プログラムのことです。
ロンドンビジネススクールでも、ロンドンの校舎で授業を行うExecutive MBA、ドバイとロンドンで授業を受けるDubai London Executive MBA、それからコロンビアビジネススクール、香港ビジネススクールと提携したGlobal Executive MBAと、実にたくさんそろっています。
特徴としては、パートタイムでの受講が可能、かつMBAより高額、そして、企業派遣が多いのが特徴です。また、若手が多いMBAプログラムと両方提供することで、いろいろと相乗効果があります。
たとえば、平日午前や昼間は、MBAが教室を使い、夜や土曜日はEMBAが使う。MBAがフラッグシップで、利益トントンで、EMBAでかせぐ。選択科目は、MBAとEMBAの両方が受けられるようにして、学生プールを増やし、選択科目の幅を出すことができるなどなど。
で、企業派遣が多いというのがミソで、だからこそ、値段を高く設定できるわけで、FTの記事にもあるように今までは景気が後退すると、屋台骨である企業派遣が減っていました。ところが、今回は、この大不況の中でも、減らなかったというのです。
なぜでしょうか?
それは、企業派遣は減ったとしても、その分私費の学生が増えたというのです。この大不況が、個人のキャリアへの考え方を根本的に揺るがし、ビジネスパーソンをEMBAへと駆り立てた、そんな風に読み取ることができるというわけです。
やはり、人生一生学び、Lifetimeでの学び的な考え方がじわじわと浸透していて、それがこんなささやかな統計に反映されているのではないかと思います。
2009年9月14日月曜日
遠隔教育の老舗、Open Universityで若者急増中!
これは、e-learningが対面の教授法より勝るというのではなく、いろんな手段を駆使した方がいいよね、という話しです。
たとえば、移動する手段は、それこそ「徒歩」「自転車」「自動車」「新幹線」「飛行機」などと様々。
ここで、飛行機の方が新幹線より速いから飛行機の方が優れている、という議論がナンセンスであるように、どの教育手段が優れているかという議論はけっこう不毛で、むしろ、目的達成に向けて多様な手段を試してみる、ということに価値があるのではないかと思うのです。
そこで、このニュース。
Open University sees surge in younger students
http://www3.open.ac.uk/media/fullstory.aspx?id=16754
イギリスの遠隔教育の老舗でありかつパイオニアであるオープン大学で、若者の学生が急増しているというのです。これこそ、まさに、新しい教育方法が普及しつつあることの証左なのではないでしょうか。
オープン大学は、イギリスの国が支援している大学で、その生徒数はなんと20万人を越す大規模のもの。遠隔教育のメリットを生かして、働きながらの学生が7割ほど。
また、驚くことに、教育品質ももの凄く高い。高等教育品質機関(Quality Assurance Agency for Higher Education)からはExcellentと評価され、学生満足度でも過去2度も1位を取得しているほどのロイヤリティの高さ。
そして、ニュースというのは、18歳から21歳のフレッシュな大学生の入学が増えてきているのがトレンドで、とくに去年はそれが顕著で3割以上の上昇であったというのです。これはすごいことです。
もちろん、財務的なサポートがあるから、安くすむからオープン大学に来るというのはあります。また、リーマンショックによって職がないから、大学に流れているという話しも分かります。
しかし、だからといって、ここ最近の“上昇トレンド”を説明していることにはなりません。
私は、これはひとつの転換点を示す現象なのではないかと思っています。
私たちが大学というと、物理的なキャンパスに行って、学生と交流して、しゃべって、ときにははじけて、というのを想定しますが、じつはそういう世界観をもたない学生が増えてきている、その現象の現れ!ということです。
新しい価値観をもつ学生が出現して、新しい教育方法への受容性が高まってきています。
そういう視点でこのニュースは重要です。
2009年8月23日日曜日
ロンドンビジネススクール MBA合格審査官日本に来る!
ビジネススクールの審査官は、日本のそれとは違って-そもそも、日本の大学院の場合、だれがそれを行うのかも不明!?-きちんと、分からないことを質問をすれば、様々な情報を提供してくれるます。
日時 2009年9月1日(火曜日)
時間:17:00~21:45まで
場所:シェラトン都ホテル
参加校:INSEAD, London Business School、IMD, IEなど世界のトップスクール多数
事前登録が必要です↓
http://www.topmba.com/mba_fairs/?partnerid=2434
2009年6月2日火曜日
キャリア・チェンジ;MBAの活用事例
LBSのMBA Programmeになぜ皆学びにくるのでしょうか?少し統計をみてみると:
第一位. キャリアチェンジ
第二位. ビジネススキルの強化
第三位. 国際性の獲得
そう、キャリアチェンジを目的にMBAを取ろうという人がとても多い。たとえば、今まで建築の設計をやっていたけど、よりビジネス的なことをやりたいとか、今まで事業会社に勤めていたけど、よりFinance的なことをやりたいとこ、それはヒト様々ですが、職業を変えるためのひとつの手段として、LBSに来る人が多いようです。
さて、そのキャリアチェンジに、どうMBAが役に立つのか、そのあたりのリアリティは意外と日本では伝わっていないように思うので、このあたりについて、少し書いてみたいと思います。
たとえば、私の友人A(ラテン系)は、もともと、オペレーション系のコンサルタントをやっていましたが、不動産系のPE業界に行きたいという想いを募らせて、30歳でLondon Business Schoolに入学。
人的ネットワーク;秋に学校が始まるや否や、学校のDirectory(名簿)を使って、片っ端からアポを入れて、毎日のようにその業界のヒトに会っていました。まさに人脈作りです。行きたい業界のフォーカスが絞れているので、自ずと対象となる企業も絞られ、その分、深くネットワークを構築。 関係ありそうな名前を言えば、「あああの人ね」という感じで、大体業界を知り尽くしている感じ。
スキル;とにかく、ファイナンス系の科目には力を入れると本人も言っていて、実際そうしています。ファイナンス系の科目だと、発言をよくしていますが、その他の科目になると、授業はあまり聞かず、FTを読んでいることもしばしば(笑)。授業に来ないこともしばしば。また、Excel関連のモデリングのオプショナルな講座や、不動産関連のオプショナル授業もすべて出ています。また、不動産が強いUSトップスクールへの交換留学も決定し、そこでいくつか不動産ファイナンスの科目をとるということで意気揚々。
サマーインターン;彼の場合、コンサルタントから、PEへの転職ということで、じつはやや距離感があって、難易度が高いのですが、この不況下でも、見事に、ある投資銀行の不動産PEのポジションで、サマーインターンを獲得しました。通常、「職種」「場所」「言語」すべてを変えるのは危険と、言われますが、彼の場合、この3つをすべて変えるわけでにも関わらず、見事にクリア!
クラブ活動;不動産クラブの重要なポジションに就いて、クラブを色々と盛り上げています。彼が、学校にReal Estateの科目を置いてくれと学校側に嘆願する会議にたまたま私も居合わせていたのですが、それはそれはConvincingな議論を組んでいました。結果的に、来年度の選択科目はすべて決定していて選択科目一覧も刷り上がっていたのにも関わらず、学校側も急遽Real Estateの選択科目を増やすことになったのです。
彼の場合、フォーカスがきわめてはっきりしている分、極めて上手に、そして実践的にLBSのリソースを引き出していることを感じます。彼、曰く、
“LBSは自分が望んでいたことをすべて与えてくれているんだ”
2009年5月12日火曜日
MBAディレクター、顧客の声を聞く
私が通っていた日本での大学院と比べると、ここでは、学生を顧客と捉えている姿勢が感じられます。顧客の声を聞くことには大変熱心で、授業ごと、イベントごと、カリキュラムごとに、サーベイ、サーベイ、サーベイの依頼のあらしで、少し辟易するのですが、その中でもひときわ存在感を放っているのが、Stream Meetingなるものです。
Stream Meetingは、簡単に言えば、MBAプラグラムのディレクター(統括責任者)と、キャリアサービスのヘッドが、クラスにやってきて、学生の意見を聞くという顧客とのダイレクトな接点の場。このセッションは、各学期に数回くらいで、毎回1時間半の設定ですが、必ずといって良いほど、時間をオーバー!しています。
というのも、意見を聞くといっても、人間とは不思議なもので、ここは良かった!という声は、大体そこそこで終わり、むしろ、学生の間に貯まっていた不満、または、こうした方がいいという声が、ドーッと噴出し、MBAディレクターはそれを裁いているうちに、あっという間に時間が過ぎるというパターンです。
何がディスカッションされるのでしょうか?
1. 学校イベントのアップデータ
校舎の改装工事の行方、新しい学位プログラムの動向、ランキングに関する動向、などなど最近の学校行事がアップデートされます。
それから、今までのStream Meetingで出てきた改善要望について、どういうアクションをとっていて、それがどこまで進捗しているか、そのアップデートもされます。たとえば、今年はStrategic Problem Solvingという問題解決のコースが不評だったので、教授を変えました、こういう風にカリキュラムを変えました、といったことが共有。
2. キャリアサービス
とくに、今年はジョブマーケットがタフで試練を迎えているのが、キャリアサービス(日本でいえば、就職課?)。そこのヘッド、ダイアンからのアップデート。
キャリアサービスがとってきた求人数は、昨年比で、なんだかんだといって、6割増しということで、この大変なときに大した門だなあと関心。サマーインターンのポジションがとれなくて、感情的になる学生もいるので、このあたりはコミュニケーションが欠かせないでしょう。
また、かなり些細な注文も学生からつく。キャリアサービスニューズレターなるものが毎週発行されているのですが、それが読みにくい!とか。細かい。
3. アカデミック
一番時間がかかるのは、MBAの授業に対するフィードバック。学生の間になんというんでしょう、クオリティスタンダードのようなものがあり、それを下回ると、一気に不満が噴出するという感じです。たとえば、出た意見は、たとえば、Operationsの工場見学。なんで工場見学は発電プラントなのか、と。機械をみるだけで、全然つまらんじゃないかと。案の定という感じです。または、あの教授はここがダメ、いやいや、けっこういいぞ、などと、教授の評価も意見交換される。
多くの場合、改善要望は、すぐに改善できることは多くはなく、翌年に持ち越しになってしまうわけです。では、意味はないかというとそうではないと思っていて、「顧客の声」をじっくりと聞いている感が出る、または「ガス抜き?」という意味で、組織行動論的な効果があります。また、プログラムディレクター自身が、4クラスすべてに接するのは、多くの時間を割かれるでしょうが、生の声を吸収することができて、いいことだと思います。
いまや、このセッションも当たり前になってしまいましたが、初回のときは、「こういうことやるんだ」とちょっと新鮮だったのを思い出しました。
2009年5月9日土曜日
B-Schoolは、リーダー“教育”というよりリーダー“支援”
リーダーに成りたい人がビジネススクールに通い、リーダーが育成されるのではないという、なんだか当たり前の話しなのですが、逆にリーダーとして活躍するためのリソースはいくらでもあるというのが、ビジネススクールだと思います。
そもそも、ビジネススクールへの選抜のプロセスを見れば明らかで、その選抜の最も重要なクライテリアが、「リーダーとしての素質」が挙げられています。最近のビジネスウィークの記事「Make Your Leadership Case for B-School Admission」でも、More than ever, business schools want applicants with leadership skillsとあります。
入学のためのエッセイでは、過去にどういうリーダーシップを発揮したか、ビジネススクールに入学したとしたらどういうリーダーシップを取りたいと考えているか、将来はどのようなビジネスリーダーになるか、を書くことで、アドミッションにリーダーシップポテンシャルがあることを示すことになります。
リーダーとして、こう活躍したい!だからこういう経験を磨きたい、こういうスキルを磨きたい、というのがないと、いくらでも漫然と過ごせるのがビジネススクール。一方で、たとえば、不動産界でリーダーを目指している私のクラスメイトは、「ロンドンビジネススクールは今までのところ、得たいと思っているものをすべて与えてくれているんだ」と言っています。
リーダー“支援”の具体的な中身はというと、次の4つです。そこから何を得るかは自分次第。これをどう活用するかは、自分次第。私も残りの期間をムダにしないように、自戒をこめてしっかりと日々を過ごしたいと思います。
1.アカデミックを通したスキル習得。戦略、マーケティング、組織行動、ファイナンス、などなどのビジネススキルの習得。
2.課外活動による関心領域の深掘。さまざまなクラブ活動をオーガナイズしたり、イベントを企画したりしながら、リーダーシップやチームワークを練習。
3.キャリア支援。リーダートラックにのるためのキャリアスキルの習得、ジョブ・ポジションの獲得
4.人的ネットワーク構築。いわゆる人脈の獲得。卒業生のネットワークへの生涯を通じたアクセス。クラスメイト、インターンシップのときの付き合い、教授陣とのコネクションなど。
リーダーに成りたい人がビジネススクールに通い、リーダーが育成されるのではなく、もともとリーダーのポテンシャルがある学生を選抜し、いくらかの武器をあたえて、またジョブマーケットに放出しているのが、ビジネススクール、と感じています。そういう意味で、ビジネススクールは、リーダー支援というわけです。
2009年5月7日木曜日
日本人の海外MBA留学動向から何が見えるか?
アゴス・ジャパンは、おそらく日本の機関でもっとも、MBA留学動向に詳しいと思います。各種ビジネススクールの説明会にトップ自ら出席し、地道に最新動向を集めている姿勢は、大変好感がもてます。
Youtubeで検索をしていたら、アゴス会長の横山氏のこんなメッセージを発見。私たちの代の留学生動向について、簡単にサマリーしていますが、これを聞くと、「大丈夫か、ニッポン」とまたしても思わざるを得ません。
-ハーバード、スタンフォードなどの上位20校への出願者数、入学者数ともに25%前後減少
-上位校への2007年入学者が170名ほど、2008年入学者が140名ほど -やはり減少
-出願者のボリュームと合格者のボリュームはほぼ比例する
-インド人の出願者数は日本の10倍、中国は日本の4,5倍
-この比率を考えると、日本は、出願さえすれば、合格率が高いグループ
-出願者が減って、合格率が下がった理由は:
その1.1年スクールへのシフト2年生が多いトップスクールへの出願者が減少
その2.日本人にとって難易度が増したTOEFLへの英語対策に時間がかかっている
その3.就職に通用する英語力が求められて庵、日本人に不利になってきている
経済大国2位の国にしたら、なんとも少ない。インドは、日本の10倍出願しているんです。さらに恐るべきコトに、日本独特の企業派遣という大きなバックアップがあっての話しでることは忘れてはいけません。もし、このバックアップがなかったとしてら、ますますもって、日本人は、外に出て行っていないことが分かります。(なお、2009年出願者については、2008年とあまり変らないとか)
よく、MBAはそもそもあまり役に立たないからいいではないか、という声もたしかにあります。そんな2年も仕事をしないで、どうすんの、という声もあります。いまや差別化しづらいMBAをとらなくてもいいんじゃないの?という声もあります。
しかし、私が気にするのは、これは、MBAの価値を見抜いて、日本人の留学生が減っているのではなく、ましてや少子化の影響でもないと思うからです。
単純に、すなわち、グローバル志向度が、他国に比べて明らかに低くなっているシグナルだと思うからなんです。
一方で、なんだかんだといいつつ、グローバルに対する憧憬は、いまだにもちあわせていて、たとえば、最近の書籍大前研一氏の「グローバルリーダーの条件」という本が出ると、さっとアマゾンの上位に食い込む。
別にMBA云々ではなく、グローバル志向度が落ちているというシグナルだとすると、ますます世界中の若者は世界を舞台に戦っているのにどうするというのだろうと、自戒の念をこめて思います。
最近思うのは、MBAの善し悪しの議論はとりあえず、置いておいて、世界の人と交流し、日本を外側から客観視するという、その理由だけにおいて、さっさとMBA取得を奨励するのはどうだろうかと思うことがあります。なんだかんだいって、安全な環境下で、グローバルな世界を垣間見る機会がMBAですから。
2009年4月21日火曜日
今のMBA就職戦線がどれほど厳しいか?
厳しい厳しいといっても、どれほど厳しいか、少し定量的にみてみましょう。私の聞いているところでいうと、LBSの確保しているサマーンインターシップの数の昨年対比で以下のとおりです(最新の数値はもう少し改善しているかもしれません)
コンサルティングファーム 40%
投資銀行 30%
40%減、30%減ではありません。コンサルティングファームで、6割減、投資銀行で7割減というありようです。それもそのはずで、経験者をリストラしている最中に、新しい人を採用しようとはなかなかならないもの。
金融機関系が壊滅状態になったために、その分コンサルティングファームに流れ、そのコンサルティングもそれほど状況が思わしくないため、次はインダストリーに流れていくという大きなトレンドができつつあります。
これは個人的にはいいことだとおもっています。より多様なキャリアと追求するいい機会になるのではないかと期待しています。
最近、周りを見渡してみると、なんだかんだいって、みなサマーインターシップのポジションを確保してきているように思います。みな、状況の厳しさを知るやいなや、それぞれ二の策を実行して、成果を出してきています。しっかりしています。
とはいえ、依然厳しいに違いはありません。Career Servicesからは、この状況に対応するため、こんな案内がきています。その名も、ブートキャンプ!
Take Advantage, now's your chance to get focussed!In response to the feedback received through your Job Status Forms, Career Services has launched Sector Specific Boot Camp for students pursuing careers in:
1. Finance
2. Telecoms, Media and Technology
3. Pharmaceuticals, FMCG and Manufacturing
4. Energy
Boot Camps will be held at lunchtimes on Tuesdays and Thursdays on April 21, 23, 28 and 30. Please check Career Central for session times.
The Boot Camps will provide you with core sector knowledge from sector specialists and key information and resources to help you in your job search. You will also get personalised feedback (from sector specialists, career coaches and the group) on how to handle interviews, your pitch, how to leverage the network in this sector and any other topics that you would like help with.
Topics covered in the Boot Camps will include:
Where to look for opportunities
Ensuring your CV/ Cover letter highlight the critical skills for this sector
Tough interview questions for this sector and how to answer them
A customised speculative e-mail for networking
How to reply to job ad that you are applying for
There will be 4 interactive, focussed sessions in each Boot Camp. Open to all programmes. SIGN UP TODAY to reserve your place and receive your pre-boot camp assignment from Career Services.
2009年3月20日金曜日
MBA学生の三つのセグメント
1.「シングル」
2.「子供なしカップル」
3.「子供ありカップル」
まず、シングル。このセグメントは、2,3人でルームシェアをして、ロンドンのNight Lifeも思う存分に楽しみ、まるで青春を謳歌するかのように自由気ままに生きているように見えます。 思い立ったその翌日には、海外に旅経っていくタイプ。
次に子供なしカップル。このセグメントは、シングルに比べて、やや落ち着いていて、クリスマスのときなどはしゃれたディナーを食べたり、夫婦・カップルでおしゃれな旅行をしたりという感じ。
そして、子供ありカップル。子供の世話、就職、勉学と、なかなか時間のバランスが難しいのがこのセグメント。みな三〇歳前後なので、子供も生まれたばかりという人もめずらしく、そうなるとけっこう大変。夜泣きをする子供を抱きながら、ケースを読み込むなんてことも。
私は、「子供ありカップル」セグメントです。子供の学校探しやら、妻のサポート、家に帰ると子供が寝るまでは勉強できないので、結構大変なのです!
そんな「子供ありカップル」向けの集まりがPartners Clubの子供の会で、妻がこの運営委員であるChildren’s Committeeに加わることになったので、子供の会のイベントにはこれから皆勤になりそうです。
毎月一回ずつ、子供向けのイベントを開催して、子供とその両親が集まるというもの。先週末は、Easterが近いので、Egg HuntなるイベントがLBSのカフェと庭を使って開催されました。
「子供ありカップル」という同一セグメントが集うので、仲良くなりやすいのがいいところでしょうか。企画の準備、運営とちょっと大変そうですが、それもまた楽しいといえるでしょう。
来月は、Tea Partyだそうで、手作りクッキーに子供達がデコレーションをして遊ぶというイベントだそうです。楽しみです。
2009年3月10日火曜日
B-Schoolを震撼させるMBA内定取消問題
Bank of America rescinds job offers to foreign MBAs
Bank of America has become the first US bank to withdraw job offers made to MBA students graduating from US business schools this summer, citing conditions laid out in its bail-out deal as the reason.
メリルリンチを飲み込んだバンカメは、ここ最近調子がおかしい。数千人単位のリストラを行うことを発表していたし、政府からの資本注入も受けるという。
そして、政府からの資本注入を受ける条件として、MBA学生の内定を取り消さなければならないという。政府がそんな条件を突きつけてきたというのも、にわかに信じがたいが、本当だとすると、かなり興味深いニュースです。
The passed $787bn stimulus bill in effect prevents financial institutions that have received money from the government's troubled asset relief programme from applying for H1-B visas for highly skilled immigrants if they have made US workers redundant.
その上、内定取り消し対象者は、海外学生のみという始末。すなわち、端的に言ってしまえば、米国民のジョブを奪うヤツはけしからんぞ!という論理です。 そういった意味で、日本の内定取り消し問題とはやや次元の異なったハナシになっていて、インパクトは大きいように思います。
まず、第一に、日本よりもはるかに内定時の契約書の縛りが厳しい契約文化の国において、そんなに簡単に契約が破棄されてしまう前例が、政府主導、それもアメリカ都合で作られたことになります。ここまで露骨にやるか!という感じです。
第二に、この慣習に、他の銀行および、これから調子が悪くなる企業がならうとしたならば、USスクールに通う外国人MBA学生、およびこれから就職を考えるその他外国人にとって、きわめてやりにくい状況になるということになります。
そして、これはFTでも指摘されているように、MBAのInternational Student(米国人以外の学生)比率の減少が懸念されます。米国のビジネススクールの場合、今のところなんとか35%くらいまでにInternational Student比率をあげてきましたが、これが一気に低下する必要があります。
なぜならば、もし、International Studentsの米国内での就職が厳しくなれば、やはり、ビジネススクールのAdmissionとしては入学許可を出しづらくなるでしょう。
そういった意味で、このニュースは、ビジネススクールの経営にとっても、ものすごい大きなインパクトになる可能性があります-もちろん学生もですが。
2009年3月8日日曜日
なぜMBAプログラムの低年齢化が進むのか?
このトレンドに乗っかる形で、今年の8月からLBSでは、職歴がほとんどない人向けの1年のマネジメント-Masters in Management を教える修士プログラムが立ち上がる予定で、そのプログラム責任者と話したのですが、どうやら二つのタイプの人種が、こうしたプログラムにアプライしているようです。
ひとつは、ビジネス以外の分野で勉強をしてきていて、その領域が好きだけど、ビジネススキルが不足しているため、専門分野をビジネスに生かせないと思っているセグメント。たとえば、経済、工学、政治、芸術、スポーツ、解剖などを今まで専攻してきた人で、その専門性を生かして、ビジネスキャリアを気づいていきたい人。
おそらく、今までは、ビジネススキルなんぞは、まずは会社にさっさと入ってから磨くべし、という考え方だったのでしょうが、いやいや、それじゃあ、キャリアの成功はおぼつかない、一度ビジネスの基礎をしっかりたたき込んでから、社会に出たいと思っているということでしょう。応募者の半分以上がこのパターンのようです。
もうひとつのセグメントは、昔からビジネスの世界で生きていこうと思っているのだけど、大学の授業があまりのも学問的、そして、ローカル(自国中心)すぎて、こんなんじゃ実際のビジネスでは使えん、と失望してしまっている人。たとえば、よくBusiness Administrationという専攻がありますが、多くはアカデミアに偏っているようで、そこに危機感を感じる大学生が応募してくるそうです。
この二つのセグメントから見て取れることは、「私は何もビジネス分かりません、0から会社で鍛えてください」という態度ではなく、キャリアにおいてスタートダッシュを切りたいという強いニーズが垣間見えてきます。LBSのMasters in Managementでは、そうしたニーズに対して、PracticalとInternationalityを訴求ポイントにしているようです。チャレンジは、実務経験がない人にどう”Practical”なビジネスを教えるか、ということで、それ相応の工夫が必要です。
さて、それが良いか悪いかは別にして、このような潮流がfundamentalなものだとして、やがては日本にも及んでくるとすると、どこかのタイミングでこの手のビジネスに参入すれば、大きく化ける可能性がある。
たとえば、理系の学生の多くは、実際理系のキャリアをそのまま続けないケースも多く、理系の大学院を出て、銀行、商社、コンサル、マーケターというのは普通にあります(実際、私もその口です)。そして多くの人が理系の大学院に「なんとなく」進学する。つまり、あまり強い欲求に支えられている選択ではなく、将来理系的なキャリアに進まないことが分かっているならば、理系の大学院に進むより、マネジメント専攻の大学院に少し通うという選択も十分に考えられそうです。
2008年12月13日土曜日
転職エージェントとしてのBusiness School
多くの学生がキャリアチェンジのために学校にくると同時に、多くの企業、金融機関、コンサルティング会社が優秀な学生を採用していくわけで、ビジネススクールは、まさにAgentとして、機能しており、その価値がじつは大きいことに最近気づきつつあります。このあたりの位置づけは、日本のビジネススクールとかなり違うと思います。
今回は、私が今見えている範囲で、この転職エージェントとしての機能を簡単に書いておきたいと思います。
London Business Schoolにも、教育サービスを提供するFacultyとは別に、Career Servicesという組織があり、ここが主にキャリア支援サービスを提供することになります。キャリア志向のアセスメントからはじまり、どうやったらいいレジュメを書けるのか、どうやったらいいカバーレターをかけるのか、どうやったら効果的にインタビューに答えられか、などなど様々なワークショップが提供されます。ビジネススキルに加えて、ある意味で、「就職力」を鍛えることにもなっているのではないでしょうか。
また、LBSの学生の履歴書(CV)は、企業のリクルーターに公開されていて、リクルーターは自由に検索をかけることができます。そして、学生にコンタクトをとることも可能のようです。そして、LBSのポータルのCareer Centralの中には、Job Postingといって、さまざまな企業の求人情報がざーっとリストアップされており、興味のある学生はそれを見ながら、パートタイムや、フルタイムの仕事を見つけにいくことができるようになっています。
そして、そのCareer Centralからは、自由にキャリアコーチと面談を申し込むことができます。履歴書をレビューしてもらったり、インタビューの練習をしたり、使いたいように使えばいいのです。私の場合は、新しい仕事を探す必要がないので、あるキャリアコーチとひょんなことから仲良くなって、毎週1回くらい別枠で時間をとってもらって、英語力向上のために、ライティングレビューなどをしてもらっています。た
そういうわけでして、さながら転職エージェントになっているわけです。正直、「ここまでやるんだ」というのが正直な感想。そして、転職エージェントのような、転職させることにインセンティブが偏っていることもないので、比較的中立的な立ち位置でアドバイスをしているようにも思います。ただし、日本での転職を考える場合には、その支援領域は相当限られてきます。Career Serviceは日本語は分からないし、日本のジョブマーケットにも精通していません。あくまでも欧米がカバー対象です。
さて、毎週このCareer ServiceからはメールでNews Letterが届くのですが、そろそろ本腰を入れて準備しよう!というメッセージが入っていましたので、メールから少し抜粋してみます。来年1月からは、各企業がキャンパスにきて、リクルーティング活動がはじまります。
Preparing for Corporate Partner Week and On Campus Recruitment (OCR)
We wish you all a lovely Christmas break. In order to support you fully during term time, career Services takes our annual leave during your term breaks. The Career Services office will be losed from Wednesday 23 December until Monday 5 January 2009. Limited coaching sessions, including sessions with our Finance Executive in Residence Michael Lehmann, will be available next week.
It's important that you keep practising interview questions in preparation for On Campus Recruitment next term. For all upcoming interviews, remember you can link to InterviewStream over the holidays as long as you have a web cam. Video your own mock interview and practice answers to commonly asked questions via http://campus.interviewstream.com/login/?schoolid=46.
→クリスマス休暇に入るけど、インタビューなどぬかりなく練習してね、ということです。インタビューの練習は最低1回はFace to Faceのをこなさないと、Career Skillsという科目の単位を落とすことになります―私も今朝ひとつこなしてきました。英語でのセルフアピールをする練習になります。ビデオをとられて、フィードバック。後日DVDがもらえるそうです。
→あとは、PCでの練習を推奨しています。InterviewStreamは、パソコンでインタビューを練習するオンラインソフト。ある設定をすれば、想定質問を投げてくれる。webcamをつければ、録画し、繰り返しみることができて、ヒトと共有したりフィードバックをもらえたりというソフト。こんなのもあるんですね。
If you would like to have a coach review the video please arrange to meet with them through Career Central and email them the video that they will then offer feedback on during your meeting.
→インタビューをレビューしてもらいたかったら、キャリアコーチと早めにアポイントメントをとれと。
Also review sample interview and networking questions on your portal homepage. Christmas gatherings are the perfect environment to sharpen your technique and personal brand as well as your elevator pitch - a concise, carefully planned and well-practised description of yourself designed to be clearly understood in the time it would take to ride up an elevator.We hope all your questions about Corporate Partners week and OCR were answered at the presentation on Tuesday night. One clear takeaway from the panel was to be yourself, be natural when networking and ensure human connection. Make sure the impression you leave with them is that they would want to work with you on a daily basis.
→ネットワーキング(=コネづくり)もきわめて大事。これもぬかりなく。短い時間で、自分らしさを出して、印象づける練習をしなさい―これは難しい。
Just after OCR we will hold Cover Letter Review sessions - watch this newsletter for times and your Career Reps will also keep you informed. Sign up will be via career central.
Have good holidays; keep networking, researching companies and reading (including your skills development binder!), and return full of energy and enthusiasm for OCR and Corporate Partners week.
→カバーレターのレビューもやるので、準備しといてね。休み中にいろいろがんばってね、というニュアンスでしょうか。
学校側としても、卒業生の就職動向は、学校のレピュテーションに直結するので、結構気合いが入っている感じがします。日本人学生の多くが、社費であり、その会社に戻る場合が多いのですが、そういう学生も、基本的にこれらのものがすべて必須になっています。
ビジネススクールは、教育サービスも提供しているけれど、よく考えると学生にとっての関心事は、どういうキャリアに次に進めるかであり、こちらの方も相当大事。この転職エージェントとしての機能はきわめて大事になります。この機能とは、一言で言えば、「ハブ」です。そして、これからは就職難の時代に突入するわけですから、この機能が超重要になってくるのは容易に想像できます。
そうなってくると、これからのビジネススクールは、ますます二極化が進むのではないかと思っています。というのも、ヒト・企業が集まる学校には、さらにヒト・企業が集まっていき、逆に、少しでもヒト・企業が集まってこなくなると、さらに集まってこなくなるからです。不況のときはビジネススクールに学生が逃げてくると言うけれども、どの学校にも満遍なく逃げてくるのではなく、上位の学校に偏って学生が応募してくるだろうと想像できます。 ビジネススクールも生き残りをかけた戦いがはじまります。
2008年12月2日火曜日
London Business Schoolは日本人向きのビジネススクール
さて、ビジネススクールは、やはりその発祥の地であるアメリカの学校がとても有名で、実際素晴らしい学校がたくさんあると思います。グローバルランキングでも、やはりUSの学校が多く名を連ねます。そこには、長い伝統からくる知識の積み重ねと、高いレピュテーションがあると思います。したがって、日本人は、まずはビジネススクールというと、USの学校を念頭におくのではないでしょうか。日本企業の留学生制度によっては、欧州のスクールに留学する場合は、会社からなぜ欧州系なのか、追加で説明を求められるとも聞きます(USのスクールならば不要)
しかし、最近思うのは、London Business Schoolは日本人にとても適したビジネススクールであると思います。その人にとってのベストスクールは人それぞれなので、日本人と括って議論するのは、少し無理があるのですが、欧州系のビジネススクールのアピールもかねて、そう思う「6つの理由」をあげてみたいと思います。
1.多極化する世界にマッチした世界観に触れることができる
今はまさに金融危機のまっただ中で混沌としていますが、これから先、確実にいえるのは、世界が多極化していくということでしょう。米国一辺倒でもない、EU一辺倒でもない、またBRICS一辺倒でもない、むしろ、これらの国、もしくは国のまとまりが、互いに拮抗しあう世の中になっていくのは、周知の通りです。
こうした世の中になっていく中で、LBSのような、全員がマイノリティで構成されるクラスメイトと2年間を過ごすことは大変価値があることだと思います。イギリス人、アメリカ人ですら、それぞれお10%ずつしかいません。西欧、東欧、ロシア、アフリカ、アジア、US、南米、などバランスよく国籍が分散しています。ある意味で、近未来の世界を、バーチャルにクラスで疑似体験することができると思います。
クラスディスカッションでは、「うちの国では」といった議論もよくされますし、教授の方も、どこかの国に根ざした発言はせず、いつもニュートラルな発言を求められます。我々学生もどこかで、相手のナショナリティを尊敬する必要があることを感じます。そして、世界のニュースに一段と敏感になるようになりました。たとえば、ジンバブエのニュースでも、クラスメイトのだれだれの国だという意識のもと、世界のニュースが身近に感じられるようになるのです。
また、学生だけでなく、教授もきわめて多様です。まだ1ターム目ですが、今まで受けた先生の国籍をあげてみると、メキシコ、スペイン、ロシア、ポルトガル、カナダ、アメリカ、イタリア、ルーマニアなどなどその多様性が分かると思います。
国際感覚が乏しい日本人にこそ!このような環境下での「学び」は激しく大きいように思います。
2.平均年齢が高く、大半の学生が英語を母国語としていないNon-nativeである日本人で留学する場合、概して、平均年齢は高めで、帰国子女でない限り、大なり小なり英語のハンディキャップを抱えることになりますが、上で述べたように、ほとんどがネイティブスピーカーではないので、そんなに気後れすることが少ないと思います。そして、平均年齢に関しては、このブログでも何回か書いたかも知れませんが、29歳と高めなので、日本人の留学生プロファイルとマッチするのがうれしいところです。
そして、先生もほとんどノンネイティブですので、一見英語が聞き取りにくいのではないかと思うかも知れませんが、じつは逆で、ノンネイティブなので聞き取りやすいのです。私などは、流ちょうに話すネイティブよりは、ノンネイティブの方が、難しい言い回しを使わず、スピードも遅いため、聞き取りやすく感じます。
3.授業はケース一辺倒ではないため、ワークロードは、ほどよいハードさ
LBSの授業は、ケース、レクチャー、その他体験学習などがバランスよく配置されていると思います。まだ1学期しか経験していないため一概にはいえないのですがじつはワークロードは大変は大変なのですが、超きついということにはなりません。日本人の留学生の場合は、多くはパートナーや子供とくることが多いと思いますので、家族の時間も必要でしょうし、英語のハンデを克服する時間も必要でしょう。就職活動や、課外活動時間をたっぷりと使いたい人もいるでしょう。こういう場合、ワークロードがほどよいのは、とても助かります。
その秘密は、おそらくケースをこなす数が少ないということでしょう。予習に一番時間をとられるのはケースです。LBSの授業は、一コマ3時間です。一方、よくあるのは90分。そして、その3時間で、ケースを1つ行います。学校によっては、90分で1個ずつですから、想像されるように、ケースをこなす数が少なくなるわけです。この辺りは賛否両論あるかもしれません。その分、クラスでのレクチャーや、ゲームなどが織り込まれるので、学びが少ないというわけではないと思います。またじっくりとケースの議論をできるというメリットもあります。また、グループアサイメントがけっこう課されるので、一方で時間はとられますが、これは楽しく、価値ある経験です。個人的にはグループアサイメントはもう少しあってもイイカモと思っています。
総じて、ワークロードは、大変ながらも、ほどよく調整されていると感じています。
4.学校はパートナー/子供も満喫できるロンドンのど真ん中に位置する
やはりロンドンにあるというのは大きいでしょう。演劇、文化、音楽、ミュージカル、美術館、博物館など、ありとあらゆる見物がそろっているし、緑豊かな公園もとても多く、私は、とても住みやすい街だと思います。妻は、東京と同じくらい住みやすいと言っています。日本食を扱う店や日本料理店も多く、日本食が恋しくなると言うこともないと思います。
逆に、よく挨拶代わりに言われる、ロンドンのよくないところは天気。とくに冬は、そして、今は、日中がとても短くなり、寒く、よく雨が降ります。イヤです。ガ、個人的には、日中は授業を受けているわけで、そんなに今のところ苦になっていません。(これからもっと寒くなるのでしょうか?)それに、夏は、湿気もなく、東京のように酷暑になることもなく、本当に気持ちよく過ごせます。
5.日本からは旅行しにくい各国へ手軽にアクセスできる
旅行を満喫できる!これは、勉学以外のプライベートの生活を留学中豊かにする上で、とても気に入っている点です。日本からだとなかなか行きづらい多くの国々へ、手軽にいけます。フランス、イタリア、スペインなどは、もう1,2時間圏内ですし、トルコ、チェコなどの東欧へもすぐ行けます。個人的には、ロシアのセントピーターズバーグ、クロアチアのドブロクニクに加え、アイスランド、エジプトなども行ってみたいと思っています。
距離的、時間的にこれらの国が近いことに加えて、価格的にもヤサシイのも見逃せません。ライアンエアーやイージージェットのような格安航空会社のおかげで、かなり低価格でひとっ飛びできるのが何ともうれしいところです。
6.円高ポンド安によりロンドンは相当生活がしやすくなっている
そして、最後に財政面。欧州系、とくにイギリスのビジネススクールが敬遠されてきた理由のひとつに、とくに私費の留学生にとって、イギリスの物価の高さがあったかと思います。しかし、この為替の大変動のおかげで、ただいま現在は、円高ポンド安になり、かなり生活がしやすくなっています。私がこちらにきた夏は、1ポンド=220円ですが、今は、1ポンド=150円未満ですから、3割安くなった計算になります。たとえば、学校のコーヒー一杯は、1ポンド15ペンスで、今までは250円だったのが、これが170円になるという感覚です。学食は、4ポンドですが、今までは、880円だったのが、今は、600円という感覚です。そうとう日本人の懐にやさしくなったのです。日本の物価に相当近づいたといったもイイと思います。
以上、アカデミックという点でも、ブランディングという点でも、財政面においても、ロンドンビジネススクールは、日本人にとって、今まで以上に学びやすく、そして学びの多い学校なのではないかと思う次第です。
2008年10月27日月曜日
学長が語るLBSの戦略:若手優秀人材の争奪戦
「我々にはスケールが足りない」
LBSの学長Robinは、先日のSchool Strategyのプレゼンで語っていました。Robinは、マッキンゼー、ベインといった経営コンサルティング会社を30年も経験したのちに、昨年にLBSのDeanに就任という経歴の持ち主。副学長は、Strategyの教授であり、かつ戦略担当としてマッキンゼー出身者を最近採用したようで、学校にしてはめずらしく、Strategist色のとても強いマネジメントチームが出来上がっています。
Robinが言うには、LBSは、学生の多様性においてはずば抜けていて、Global Business Schoolとしの強みをいかんなく発揮しているとのこと。これは大いに同感できます。私のStream Dは、およそ40カ国、80人の学生で、今授業を受けています。みなMinorityという環境でディスカッションするのも、よく考えると、本当に貴重な経験だと思います。「ブラジルではこう」とか、「ペルーではこう」といった、各国の生の事情を聞けるのが楽しい。
その一方で、LBSは、「規模」が弱みになっているとのこと。たしかに、MBAの学生はひと学年320人ですので、小規模校に位置づけられるでしょう。では、なぜスケールが必要なのか?学長は2つの点を指摘していました。まず、第一に、規模を大きくしないと教授の数を増やせないのです。教授の数を今よりも増やすことで、より専門領域を充実させることができる点を強調していました。もう一つは、卒業生ネットワークの規模。各都市に300人いないと卒業生がうまく組織化できず、いくつかの都市はこのクリティカル・マスを超えてないそうで、ここを早急にクリアしたいとのことでした。
したがって、ここ最近の動きをみていると、急拡大の方向に舵を切っています。来年から、MBAはもうストリーム80人増やします。エグゼクティブMBAも毎年25%で拡大中。ドバイで行っているMBAプログラムも1ストリーム増やすとのこと。そして、ここ最近物議をかもしているのが、新しい学位 Master in Managementの立ち上げです。学卒、もしくは就業経験が1年未満の22歳前後の若手人材向けの新しいマネジメントプログラムを提供するというのです。
驚くべきことに、Robinが言うには、この22歳ビジネス教育マーケットが、今爆発的に増えているそうなのです。MBAマーケットがグローバルで見れば、飽和してきているのに対して、少し年齢を落とした22歳マーケットは拡大中。さらに、40歳以上を対象にしたエグゼクティブ・MBAマーケットは、米国では減少中だそうです。今後、みなが注目しているのが22歳!なわけです。 実際、この手のプログラムの出願に必要な試験GMAT-共通一次のようなもの―の受験者数をみると、22歳前後は増え続ける一方、30歳以上はほとんど変化がない、もしくは減少しているのだそうです。
そして、最近のMBAの平均年齢が減少している背景には、この22歳マーケットの急拡大があるのです。彼らは、早く昇進し、早く金を儲けようという意識が高く、昔に比べると、MBAのような学位を早くほしがるようになってきている、そんな大きな変化があるように感じられます。企業サイドとしても、学卒で、ビジネスがなんだかまったくわからないよりも、基本的なビジネス・マインド、ビジネス・コンセプト、マインドを身につけている学生をとった方が効率的、そしてなによりも若いのでまだ安くすむというのもあるでしょう。いまや、若手人材の争奪戦が始まっているということです。
したがって、ビジネススクールのMBAプログラムでは最近は、大学卒の学生をそのままクラスに受け入れることもしばしばです。ただ、LBSはそれをしてこなかった-個人的にはいいことだと思います―ですので、平均年齢が29歳と昨今のMBAにしては、高め。これは私のようなやや年寄りにはうれしいことです。だから、今までこの急増する22歳マーケットを取り込めなかったわけで、そこをMBAではない、別の学位、Master in Managementを立ち上げるということにしたというのです。これは、いいことだと思います。それによって、職歴がほとんどない人と、そこそこある人を明確に線引きできるわけですから。
Master in Managementのメリットとしては、これにより、教授の数を増やせること、さらには、若手教授のトレーニングの場として、このプログラムが使えることが挙げられるでしょう。一方で、学生から上がっているデメリットというか、懸念としては、Master in Financeや、35歳+を対象にしたSloan Programmeといった学位とのすみわけをどうするかです。
いずれにしても、私が思うのは、日本の22歳はのんびりしすぎていないか?という懸念です。遊び呆けて終わってしまう大学。一方世界の優秀な若者は、そのころからMaster in Managementや、MBAを検討して、戦闘態勢を整えているわけで、その差に愕然としてしまいます。世界は、若手人材の争奪戦が、ビジネススクールでも、企業でも、加熱してきているのを実感した、Deanのスピーチでした。
日本も大学卒業した直後に入学できる、1年制のビジネスの基礎、コミュニケーション、問題解決能力を叩き込む学位を真剣に検討してもいいと思います。
2008年8月14日木曜日
日本人合格者が減った!
その理由として、サブプライムショックによる影響がよくあげられます。UBS、メリルリンチ、シティなど蒼々たる外資系の金融機関が巨額の損失を出していますから、金融機関が人員縮小に動くと想像するのは難しくありません。
こういう状況の「逃げ場」として、ビジネススクールが使われるのです。リストラされていない人でも、今後の情勢を予知して、ビジネススクールを受験してみよう、となることでしょう。今年は金融機関出身の出願者が急に増えたせいで、日本人には不利になったと言われています。
じつは、私は、日本人のMBA受験者の層の薄さが露呈しただけ、と思っています。受験者数が少し増えただけで、がくっと日本人の合格者数が減るという減少。何とも脆弱な、と思わざるを得ません。
自分が会社から支援してもらっている身でありながら言うのも気が引けますが、とくに私費の受験者の層が薄いように思います。「日本人は、社費ばっかりだもんな~、日本は特別だよ」などと、クラスメイトに言われているくらいですから。その社費受験生も、昔は大量に企業派遣していた日本企業はここ最近は絞ってきていますから減少します。その上、海外では当たり前な私費で行こうという気概をもった受験生が少ないわけです。
もし、MBAホルダーがやはり、ビジネス界において何らかの影響力があるとするならば、少なからず、この状況に危機感を覚えます。また、世界における日本のプレゼンス低下の一因にならないかと危惧してしまいます。 MBAホルダー、またはそのネットワークがどの程度、インパクトをもつのかは、これから自分の目で確かめたいと思います。
そして、私がLBSで学ぶことによって、何らか意義あることを見いだすことができたとしたら、やはりそれを周りにも伝えて、「自分を受験してみよう」という人を増やすのも義務なのかもしれないと思う今日この頃です。この2年間、周りにその意義を語れるように、実りある充電期間にしたいと思います。