ここのブログでも何度も書いているように、教育の方法は、ただ単に教室で先生の話を聞くだけのものでなく、もっともっと多様になっていいと思う。
これは、e-learningが対面の教授法より勝るというのではなく、いろんな手段を駆使した方がいいよね、という話しです。
たとえば、移動する手段は、それこそ「徒歩」「自転車」「自動車」「新幹線」「飛行機」などと様々。
ここで、飛行機の方が新幹線より速いから飛行機の方が優れている、という議論がナンセンスであるように、どの教育手段が優れているかという議論はけっこう不毛で、むしろ、目的達成に向けて多様な手段を試してみる、ということに価値があるのではないかと思うのです。
そこで、このニュース。
Open University sees surge in younger students
http://www3.open.ac.uk/media/fullstory.aspx?id=16754
イギリスの遠隔教育の老舗でありかつパイオニアであるオープン大学で、若者の学生が急増しているというのです。これこそ、まさに、新しい教育方法が普及しつつあることの証左なのではないでしょうか。
オープン大学は、イギリスの国が支援している大学で、その生徒数はなんと20万人を越す大規模のもの。遠隔教育のメリットを生かして、働きながらの学生が7割ほど。
また、驚くことに、教育品質ももの凄く高い。高等教育品質機関(Quality Assurance Agency for Higher Education)からはExcellentと評価され、学生満足度でも過去2度も1位を取得しているほどのロイヤリティの高さ。
そして、ニュースというのは、18歳から21歳のフレッシュな大学生の入学が増えてきているのがトレンドで、とくに去年はそれが顕著で3割以上の上昇であったというのです。これはすごいことです。
もちろん、財務的なサポートがあるから、安くすむからオープン大学に来るというのはあります。また、リーマンショックによって職がないから、大学に流れているという話しも分かります。
しかし、だからといって、ここ最近の“上昇トレンド”を説明していることにはなりません。
私は、これはひとつの転換点を示す現象なのではないかと思っています。
私たちが大学というと、物理的なキャンパスに行って、学生と交流して、しゃべって、ときにははじけて、というのを想定しますが、じつはそういう世界観をもたない学生が増えてきている、その現象の現れ!ということです。
新しい価値観をもつ学生が出現して、新しい教育方法への受容性が高まってきています。
そういう視点でこのニュースは重要です。
2009年9月14日月曜日
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