2009年3月8日日曜日

成田空港のアジアのハブ化?

先日、Nikkei Netで、「日本の観光競争力、25位に低下 外国人への開放性低く」というニュースがあり、日本は観光資源は豊富だけど、アクセスや開放性の分野では課題が多いらしく、驚くべきコトに、131位中下から3番目だったそうです。ここまで、ランキングが下だと、この閉鎖性自体が、独特のカルチャーを生み、それが日本の観光資源のランキングを押し上げているのかも知れない、という皮肉もいえそうです。
 
アクセスのしにくさのひとつの元凶は、「成田空港」でしょう。東京の中心から遠くかけ離れたところにある空港は、さすがに時間がかかりすぎるというものです。世界中の主要都市の空港は、30分で、中心部にアクセスできるようになっているのではないでしょうか。たとえば、ロンドンでも昔は、ロンドン・ヒースローからは、地下鉄やタクシーなどで、中心部まで出てくるのに1時間ほどかかりましたが、今はHeathrow Expressができたおかげで、20分ほどでPaddington駅へ出てこられます。

おそらく、外国人旅行客に限らず、誰もが遠いと感じている成田空港。その発着枠をさらに増やす努力をしているというから、困ったものだと思います。同じくNikkei Netによれば、” 国土交通省と成田国際空港会社(NAA)は2010年以降の成田空港の発着回数を現行比25%増の年25万回にする方向で検討を始めた”とのことで、” 羽田空港とともに「アジアのハブ」空港に向けて、東京の競争力向上を目指す”のだそうです。

そもそも、ハブというのは、そこを起点としてあらゆるところにアクセスするという意味だとすると、羽田と成田が同時にハブ化することは、あまり考えられないのではないでしょうか。民主主義的な考え方が、ジェレミ・ベンサムの「最大多数の最大幸福」だとすると、こうした取り組みは明らかにこの考え方に反しているといえそうです。羽田で国際便がたくさん飛んでくれたら、なんと便利になることか。

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