2009年3月9日月曜日

組織の問題をどう教えるのか?

MBA生活の二学期ももう終わりに近づこうとしています。早いモノです。今週から試験やらモロモロのグループアサイメント、個人アサイメントなどの締め切りが次々とやってきて、「ああ学生だなあ」と実感することしきり。

一学期はきわめてファイナンス的、定量的、ハード的な科目が多かったのに対して、二学期はきわめて、定性的、ソフト的な科目が多く、とても対照的です。その筆頭格がこのManaging Organisational Behaviour-組織行動マネジメント-でしょう。個人的には、この手の科目は、ますます重要になると思っていて、けっこう好きです。面白いです。

パーソナリティとは?パーソナリティとパフォーマンスの関係は?モチベーションとは?イノベーションを起こすにはどうすればいいか?組織の構造はどうあるべきか?カルチャーとは?カルチャーはマネジメントできるのか?リーダーシップとは?リーダーシップは身につけられるのか?などなど-そんな「ヤワラカイ」テーマを学んでいきます。

しかし、果たして、そんな柔らかい、ふわふわとしたテーマをどのように学ぶのだろうか、と思う人もいるかもしれませんが、LBSでは次のように、3本立てで、クラスが設計されています。

レクチャー&ケース:
レクチャー半分、ケース半分で3時間の授業。レクチャーは、他の科目に比べると、過去や最近のリサーチ研究をダイジェストしてくれることが多い。ケースは面白いトピック。たとえば、不振に陥った営業パーソンにどのようなアドバイスをするか?組織を抜本的に変えることになったが、各部門ヘッドにだれをアサインするか?などなど

学生プレゼンテーション&レポート:
スタディグループごとに気に入った組織行動的なトピックを選んで、好き勝手にプレゼンして、レポートをまとめるというもの。だれしも、組織行動的な問題で手を焼いてきたもの。そうした学生の経験を引っ張り出してきて、習っている理論と結びつける意図があると思われる。

コンサルティングプロジェクト:
スタディグループごとに、組織行動的なコンサルティングプロジェクトを課している。クライアント探しから、テーマの設定まで自由にやっていい、というか野放し?。ひとつ決まりがあるのは、お金をとってはいけないことになっている。我がチームはグーグルを行う予定であったが、土壇場になってダメになり、クラスメイトのOさんのおかげで無事クライアントを確保。個人的には、コンサルティングを英語の環境で行うといった感じで、面白くなりそうです。

そういったわけで、こうした柔らかいテーマに対して、今までの研究成果からのナレッジを学ぶと同時に、学生の経験をシェアしたり、リアルの現場を体験するように設計されているのが分かります。下手をすると学術的になりかねない科目に、コンサルプロジェクトを課すとことで、プラクティカル性を出す、という意図でしょう。

課題としては、この3つのモジュールがバラバラに走り、かつ担当教官もそれぞれ違うので、これら3つの間のリンケージをわれわれ学生が常に意識していないと、迷子になってしまうことでしょうか。あとは、そこから何を学び取るかは学生次第!

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