2009年10月25日日曜日

あなたに従う理由は何?~「らしさ」のリーダーシップ


リーダーシップというと、「あるべきリーダー像」があって、そこを目指していくという考え方を私たちは何となくもっています。たとえば、GEのジャック・ウェルチみたいなリーダーとか、日産のゴーンさんのようなリーダーとか。

でも、それではダメなんですよ、と指摘して、”Authentic Leadership(本物のリーダーシップ)”を提唱しているのがRob Goffee教授。その論説がこちらのハーバードビジネスレビューの記事です。

Why Should Anyone Be Led by You?
By Rob Goffee and Gareth Jones
Harvard Business Review
http://hbswk.hbs.edu/archive/1710.html


ここでいう、Authenticとは、「本物の」という意味。リーダーシップが本物というわけではなく、あなたっぽいリーダーシップかどうか、本当にあなたならではの姿なのかどうか、あなたらしいリーダーシップなのかどうか、本物のあなたらしさをさらけ出しているかどうか、という意味での本物。

Rob Goffee教授曰く、役員室をシーンと静まりかえすのはとても簡単なのだそうだ。ひとこと、「なんで、みんなはあなた方に従いたいと思うのか?」と聞けばいい。たちまち、気まずい空気が流れるてしまうのがほとんどだそうです。

では、どうすればいいか?4つのポイントを提示しています。

Show you’re human, selectively revealing weaknesses.
Be a “ sensor”, collecting soft people date that lets you rely on intuition.
Manage employees with “tough empathy”. Care passionately about them and their work, while giving them only what they need to achieve their best.
Dare to be different, capitalizing on your uniqueness.


そういえば、小室哲哉氏も、アーチストをプロデュースする上で、その人っぽい曲作りをしないと、1曲目はごまかせても、2曲目以降はヒットさせられないと言っていたのを覚えていますが、本質は、Authenticityなのでしょう。

今季、フィギアスケートの織田信成くんは、おとぼけキャラのチャプリンを演じていて、好調ですが、ユーロスポーツの解説者がこう言っていました。「今回の演技はとてもNobuらしい、それがいいんだ。去年の演技は、ちょっと優雅さを求めすぎて背伸びしすぎたね」と。これも本質は同じでしょう。



Rob Goffee教授がこのビデオクリップで最後に言うこの決めぜりふが好きです。

BE YOURSELF MORE, WITH SKILLS

1 件のコメント:

tsutsumim さんのコメント...

ご無沙汰です。Rob Goffee教授の本は本当にいいですよね。Ashridgeでも度々取り上げられています。挙げられた論文の他に、Character of corporationも役立つと思います。

Situational Leadershipと似た考え方で企業文化を診断する方法、それをリーダーとしてどう操っていくかをまとめています。

そうそう、土曜日お願いします。