2009年12月17日木曜日

イスラムが色濃く残る街、コルドバ

日本人には、宗教という概念があまりない-少なくとも私自身は普段はあまり意識しないで生活しています。じつは、文化も然り。日本人は、独特の宗教観をじつのところ、持っていると思うし、外から見るときわめて独特な文化も持ち合わせています。ところが、それを顕在的に実感としてもたないのは、奪われたことがないからではないか、そんな風に思います。奪われてはじめて気付くものがある。


スペインの南、コルドバは、文化の色が長い歴史の中で何度も塗り替えられ、その結果として独特な雰囲気を醸成しています。(コルドバの街並み)



8世紀まではキリスト教であったコルドバも、オスマン・トルコによる侵略でイスラム教に。その後、イスラムは大繁栄。その際のイスラムらしい建造物は街のいたるところで見ることができます。(メッシータで見ることのできるアーチ)



その後15世紀には、再びキリスト教徒の手にコルドバの地は明け渡されます。イスラムの建物を利用して造られたカテドラルがこれ。さらに、この建造に数百年を要していることから、その建築スタイルも変わっていく。まさに建築の変化と宗教の変化の両方が相まって、複雑性の高い建物に仕上がっています。(カテドラル)


さらには、ユダヤ人街もコルドバには残されています。ここは毎年5月には、花の祭典を行うようで、細く曲がりくねった通路が人と花で一杯になるそう。そんな時期に訪れるのもいいかもしれませんね。
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