2009年4月14日火曜日

LBS「らしさ」;教授が教えにくいビジネススクール

どうやらLBSは、教授にとっては、教えにくいビジネススクールのひとつのようです。時間にルーズなラテン系の学生も多いせいか、授業を時間通りにはじめられないなど、教授としては統制を利かせにくい学生集団ではることは間違いありません。

それにもまして、この学校で教えにくくさせているのが、クラスディスカッションの「さばき」でしょう。そこそこ知能が高く、かつバックグラウンドがバラバラな集団から出てくる発言を上手にさばきつつ、クラスを運営をするのは、相当なファシリテーション能力が必要です。

USのビジネススクールでは、きわめて高評価の教授でも、こちらにくると評価が割れるということがあります-もちろんその逆もあると思います。

たとえば、前学期のManaging Organisational Behaviourを担当したアメリカ人の教授は、USスクールでは極めて高い学生満足度だったみたいですが、こちらでは”He is too American”などと、レッテルを貼られてしまう一幕もありました。とはいえ、総合的にはすごくクラス運営をしたとは思います。

この教授の場合、各授業で伝えたいメッセージが極めて分かりやすい反面、そのメッセージへ強引へもっていこうとするため、授業の節々では学生から反感を買う局面も。「オレの言うことに文句があるのか!」的な雰囲気を醸し出してしまうのです。

白黒を明快につけていくので、とても分かりやすいのですが、それを素直に飲み込めない学生にとっては、「そんなの押しつけるなよ」という感じでしょうか。

また、国籍を使ったジョークなども軽率に発言するので、これまた反感を買うことになるという。たとえば、きわめて些細ですが、「フランス人は働かないから~」といった枕詞をつけてみたりするので、もちろん、フランス人はふてくされたりするわけです。

そんなやり取りをみていると、グローバルな環境でもっていなければいけない「常識」、陥りがちな「罠」が少しずつ垣間見えてくるのです。

というわけでして、LBSの特徴として、教えにくいビジネススクール、といえるでしょう。教授たちも苦労しているわけです!そんな苦悩を見ることも、Diversityな環境のひとつの学びになると思っています。

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