2008年12月8日月曜日

1学期の履修科目

ほぼ1学期の授業が終わりに近づきつつあります。来週は、個人に合わせて、ライティングやプレゼン、インタビュートレーニングなどがあるのみになっています。試験も、いくつかのレポ-トおよび、Financial AccountingのExamのみ。試験が終わったら、すぐに地中海にあるマルタ島へ飛ぶ予定でいます。

さて、今学期の履修科目を振り返ってみると、かなり広範囲な科目をカバーしていることになります。LBSの方針として、どんなバックグラウンドをもっていようと、まずは一通り満遍なく必修科目を受講することが求めているようです。

<9月>
Understanding General Management
ケース・ゲームを使って経営全般を俯瞰する。教授のフレームワークにしたがって、ざくっと経営とは何かを学ぶ。その他、グループワークや個人レポートもあり、MBA的学習スタイルに慣れるという意味合いもありました
Global Leadership Development Programme
ライティング/プレゼンなど、ベーシックなスキルを身につける-外部機関が講師。個人的には英語のコミュニケーションの練習になりGood。
Global Leadership Assessment for Managers
個人の360度フィードバック、ケース、ゲームを使ってマネージャーとしてどう成長するかを学ぶ。今までエリートであればあるほど、将来挫折する可能性があるというメッセージが好き。ある意味でMBA生に対する警告。
Business Statistics
仮説検定、重回帰分析までの基本的な統計解析スキルを学ぶ。講義、グループで問題演習、PC演習の3つがワンセットになっていて、バランスがいい。加えて、グループレポートと個人レポートの二つが必要


<10月~12月>
Financial Accounting
財務分析以前の、財務諸表の作り方/仕組みについてじっくりと学ぶ。じつはこれらの科目の中で一番ヘビーかも。会計は奥が浅いようで、深いです。
Financial Accounting - Application Session
Financial Accountingの応用事例や演習など。先生がメキシカンで、無機質な会計を、ノリノリな科目にしていくテクニックはミモノ。
Corporate Finance
いわゆるCorporate Financeをひとおりカバー。企業価値算出までが1学期までの内容。2学期まで続く長いプログラム。ロシアアンな先生が、クラスのとの関係性を作るのが上手で人気。逆に後半の講師は、講義自体はうまくないが、本質的な問いを何度も迫ってくるので、それはそれでいいやり方。
Managerial Economics
ミクロ経済学を学ぶ- 需要・供給理論、ゲーム理論、オークション、産業分析などなどを、レクチャー、ケース、グループプロジェクトを通じて学ぶ。
Strategy
ケース・ゲーム演習などを通じて、ポジショニング、リソース、組織について学ぶ。フレームワークそのものというよりは、ケースが極端なものが多くて面白い。また、いくつもの研究成果を途中途中で教えてくれるのもけっこう役に立つ。Intensiveなグループワークあり。朝に課題を言い渡され、その日の22時までに提出するという、グループダイナミクスが試される日がある。
Strategic Problem Solving
いわゆるロジカル・シンキングを学ぶが、学生からの評判は今ひとつ。
Business Ethics and Corporate Social Responsibility
マネージャーとして、倫理的な問題に対してどう判断を下すかを学ぶ。まずは、きわめて個人的な意志決定から、CSRに通じる大きな意志決定まで、答えのないIssueに取り組む。奥が深くて好き。
IT for Business Value
DBなど古典的なハナシからWeb2.0まで。
Career Skills
レジュメの書き方、インタビュー、コネの作り方などかなり実践的な内容。LBSのCareer Servicesが提供してくれているプログラム。最後は、個々人のCareer Developmentスキルがものを言う。
Global Leadership Development Programme(続)
ライティング/プレゼンなど、ベーシックなスキルを身につける-外部機関が講師。私は、Online受講による英語練習コースおよび、アドバンストライティングコース、マインドマップコースの3つを履修


満遍なく学ぶとはいえ、実は負荷としては、相当にFinance系の科目の負担が重くなっているのが実情でしょうか。10月以降からは、週に、Financial Accountingが3時間、その応用編としてFinancial Accounting-Application Sessionが90分、そしてCorporate Financeが3時間、optionalで、Corporate Finance Tutorial Sessionが90分という具合に、Finance系科目が多いのです。加えて、Financial Accountingは、個人レポートが4つ、Corporate Financeは、毎週の個人レポートおよび、グループアサインメントが3つという具合に、他の科目に比べると授業以外の負荷も多いのが特徴です。

FinanceおよびAccountingともに、積み上げの科目であるため、どこかで挫折すると、それ以降がついていけなくなるという科目です。落ちこぼれを出さないように、相当な配慮をもってカリキュラムが設計されています。

個人的には、Corporate Financeは仕事でも使っていたものの、今回きちんと復習するとても良い機会になりました。Accountingは、Financial Analysisはしていましたが、Financial Analysisに入る一歩手前のいわゆる「会計」そのものについては、それほど勉強したことがなかったので、大いに勉強になりました。Accountingの学びのもうひとつは、いわゆるCorporate Financeのように鮮やかな理論的な背景のない科目において、どのように定性的なルールを理論化していく様をみることができたのは大きいと思います。これについては別途書きたいと思います。

そして、これだけビジネススクールが、Finance系の科目に力を入れていると言うことは、逆に多くの人が学びたいと思っているともいえます。そして、Finance系を志しているクラスメイトは、さらに自主的に勉強会を開催して、昨今のディールについてディスカッションしたりしていますから、上には上がいます。なので、もうひとつ再確認するのは、Financeの領域で自分は戦うべきではないということ。選択科目は、よりソフトスキル、もしくは、Change Management系の科目をとる予定です。

広範な科目を一気に短期間の間にカバーするので、今一度、自分の関心領域なのか、どこに興味がないのかを再確認できた1学期だと思います。と同時に、忘れてはいけないのは、世界中に友人が急速にできつつあること。

まだはじまって数ヶ月なのでなんともいえませんが、こうしたビジネススクールでの科目はあくまでも、素材に過ぎず、極言すれば、素材はなんでもよくて、何らかの素材を使って、1.自分の思いや思考を深めると同時に、2。その素材を使った議論を通して、ヒトとのつながりを増幅することができる、それが価値なのではないかと思っています。

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