2008年9月13日土曜日

キャリア設計の授業から

Career Development Programme-キャリア設計の授業が必修となっています。キャリアの設計の仕方、セルフ・アセスメントといった大きな話しから、履歴書の書き方・レビュー、カバーレターの書き方、コーチング、インタビュートレーニングといったかなり実践的なチップスまでがカバーされています。

そもそも、私の場合、そして多くの日本人がそうだと思うのですが、こうしたキャリア設計のトレーニングをきちんと受けたことがないので新鮮です。

欧米のように人材流動性が大きいと、常に雇用され続けられる能力が求められ、そうした能力を高めるためにCareer Development Programmeがあるわけです。ちなみに、この手の能力のことを、欧米では20年くらい前からemployabilityと読んでいます。EmployとAbilityのを組み合わせた造語ですね。

先日、心理カウンセラー Carlyによるセルフ・アセスメントの授業がありましたが、このセッションのテキストにもemployabilityの記述がありました。

"Lifetime employment has long since been replaced with lifetime employability. In today's current market, an individual cannot rely on their employer to maitain their employment or manage their career. You alone are responsible for your career and your employability"

「終身雇用がemployabilityにとって変わられて久しい。今日の雇用マーケットにおいて、個人は、雇用主に雇用の保証や個々人のキャリアを求めることはできない。あなたが自分のキャリヤとemployabilityに責任をもたなければならない」

なかなか重みのある言葉です。自分の適性、スキル、能力を鑑みて、いついかなるときも自律的にキャリアを切り開いていく能力がこれからどんどん必要になるのだと思います。

欧米では、みんなこの手の能力を身につけているのかといえば、実際はそうでもないようです。Carlyが印象的なことを言っていました。

「みんなが投資銀行や戦略コンサルティングファームに行くから、そこに行く、という発想は捨ててほしい。MBAを卒業して2年くらいすると、投資銀行だとかコンサルがやはり自分に合わなくて、私のところに相談にくる人がたくさんいるの。」

不幸なMBA卒はなかなか減らないようです。MBA卒のトップ2の就職先である投資銀行やコンサルティングファームはやはり忙しい業界でなかなか休みもとれないですから、やはり辞めてしまう人も多いようです。

同じクラスメイトのマーティンの話しを思い出します。「ルームメイトは某投資銀行にサマーインターをしているけど、一緒に住んでから数週間がたつけど、1時間以上落ち着いてまだしゃべったことがないんだよ。平日は朝から晩まで、時には朝の5時くらいまで、そして土日は全部出社するから、ルームメイトと会うことがほとんどないんだ」

Carlyは続けて言う。

「だからあなたたちは、いったい何に駆り立てられて(drive)仕事をしているのか、これをCareer Anchorというのだけど、それを認識してほしい」

みんながいくからとかそういうことではなくて、自分を駆り立てるものに沿って、仕事を選びなさい、というメッセージは、彼女は伝えようとしていました。当たり前といえば、当たり前なのだけど、普段仕事に忙殺されていると、忘れてなかなか自己反省する時間はもてないものです。

Career Developmentでは、まずはSelf-Assessmentがとても大事という話でした。

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