2009年11月15日日曜日

仕事がしにくい国民、それは日本人

イギリスは冬支度をしっかりすすめているかのように、枯れた木の葉があちらこちらに降り積もり、そして4時半には薄暗く、雨は降ったりやんだり。そんな秋から冬へと様変わりする際のこの憂鬱な雰囲気は、こちらの人は、“Depressing”などと言っています。

こちらでは、演劇やらオペラやらなどの室内エンターテイメントが盛んですが、やはりそうでもしていないと、このDepressingな気候に耐えられないということなのでしょうか。

今日は、Depressingな話題を一つ。ロンドンビジネススクールの同級生は、知れば知るほど、驚くほどInternationalな仕事をしている人が多い。もちろん、日本人や日本企業と仕事をしている人も何人かいたりするわけです。しかし、誠に残念なことに、彼らの日本人や日本企業に対する感情はよくないのです。これは、一体なぜでしょうか。

ひとことでいえば、一緒に働きにくい!ということなのです。さすがに、こちらの日本人なので、面と向かってそうは言わないにしても、なんというのでしょう、そのときの仕事を振り替えながら、It was a tough time for me thenなどというわけです。「あのときは大変だったよ」と。では、なんで働きにくいのか?いくつか挙げてみましょう。

まずは、お願いをしても、できるのか、できないのか、どちらなのかが分からないということ。
“結局、YesなのかNoなのかが分からないんだ”
“日本人は決して、明快にNoとは言ってくれないので、言葉の行間を敏感に読み取らないといけない。”
“We will try our best...but it might be difficultとか日本人が言ったら、ああこれはNoのサインなんだなと最近は思うようにしている”
“ある案件を依頼したら、やるというのでお願いしたものの、全然返事がない。こちらから問い合わせると、今やっているところ、という漠然とした答え。ほんとうにやってくれるのかどうかあのときは本当に分からなかった”

というように、このような例は、枚挙に暇がないのは悲しいことではないですか。

もうひとつは、日本人社員の行動が、上司がいるときと、いないときでまるっきり違うこと。会議中に上司がいるときは、その上司の言動を部下が微細に聞いていて、それに応じて、部下の行動が変わってくるという指摘です。
“どれだけ日本企業で、上下関係が大事か分かったよ”

今まで接していた日本企業を思い出しながら、起こりえる話しだと思いながら、こうしたコメントに耳を傾けるのも、残念になります。

でも、こういうのも無理はないなとも思うわけです。自分自身を振り返ってみても、海外の人と仕事をするときに、どういうところに気を付ければいいか、どういうスキルやマインドが必要なのかなどは、習ったことはないですから。 逆に、こうしたグローバルな人と仕事をしていくスキルやマインドを持った人というのは、そういう人がいない分、大チャンスということにもなります。

世界標準なコミュニケーション作法・振る舞い。
これを私の中のアジェンダに加えておくことにしたいと思います。

Knowing what makes groups tick is as important as understanding individuals. Successful managers learn to cope with different national, corporate, and vocational cultures. (P. Christopher Earley and Elaine Mosakowski, Harvard Business Review)

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