南米といえば、日本から遠く、サッカーくらいでしか馴染みがないかもしれませんが、今日は南米のリーダー格のメキシコについてのおハナシ。日本でメキシコといえば、何でしょうか?古くはアステカ文明の地であり、今ではメキシカン料理といったところでしょうか?
地理的にはアメリカの南部にへばりついているかのように位置している国ということになります。人種的には、南米特有のラテンなフレンドリーさ、気さくさがあって、個人的にはとても話しやすい方々達です。
Richard Porte教授によると、南米には、経済政策のジレンマではなく、トリレンマがあるということだそうだ。それは:
1.Dollarisation (貨幣のドル化)
2.Free Capital Mobility (資金の流動性)
3.Monetary Policy Independence (金融政策の独立性)
の3つ。南米は、よくニュースを耳にするように、経済的・政治的にやや不安定なところが歴史的にあって、メキシコも幾度となく金融危機を迎えていますね。アメリカから資金が大量にメキシコに流入して、ワーッと経済が栄えたかと思ったら、危機で資金が一気に引き揚げられて、ドボンと、アメリカに振り回されているメキシコ。
そんなわけで、メキシコ人の対アメリカ人に対する感情は、一般的にいえば、それほどいいものではないようです。でも、そんな感情を抱きつつも、アメリカがなくては、イキテイケナイのも事実。
クラスメイトのメキシコ人はこんな話しをしてくれました。
“うちの父親は仕事の関係で、しょっちゅうアメリカに行っていたけど、毎回、毎回、パスポートやらいろいろなチェックが厳しい。父親は、アメリカサイドのデータベースの不手際で、指名手配の人といつも間違われるんだ。”
“あるときは、それは間違いなんだ、っていうのが分かってもらえなくて、何人もの役人に拳銃をつきつけられたんだ。ひどいよね。”
“あと、商品は、アメリカに行って買ってきた方が安くて、いいモノが手に入るから、定期的にアメリカに買いに行くんだ。”
というように、ビジネスや生活の実質的なことを考えると、アメリカの存在は不可欠なよう。でも、どこかメキシコ人的には、アメリカ人が上から見下しているような印象をもっていて、素直になれないところもあるようです。もちろん、このあたりは、若い人になればなるほど、希薄になってきているようですが。
隣接地域との微妙な感情というのは、なかなか表に出てこないモノですが、みんなちゃーんと胸に秘めているものがあります。
2009年11月18日水曜日
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