Strategic Problem Solving。数回程度の軽いセッションなのですが、いわゆる日本でもはやっている(はやった?)ロジカルシンキングの授業があります。教授のレクチャーに加えて、Boston Consulting Groupのコンサルタントもゲストスピーカーがきたりと、そんな科目。いわゆる、ロジックツリーやイシューツリー、論点設定、仮説設定、仮説検証、データ収集などなど、そんなもろもろのことを扱います。どうやら、LBSの学生は、この手の思考が弱いとの指摘をリクルーターから受けているそうで、この科目を導入したようです。ロジカルシンキングが弱いのは日本人だけではないようです。
仕事柄、ロジカルシンキングはよく使うのですが、これけっこう誤解があるのではないかと、授業を聴きながらふと思いました。というのは、ロジカルシンキングは、「ロジカルに考えれば、いい答えが出る」と誤解されているように思うのです。
語弊を恐れずにいえば、ロジカルに考えたから答えが出るというよりは、なんとなくこういう答えがあるので、それを上手に説明伝えるための武器として、ロジカルシンキングがあるように思うのです。なんというのでしょう、ロジックが先にくるのではなくて、直観、なんかこうなっていそう、思い、そういうのが先にあるような気がするのです。
たとえば、MECE(もれなくだぶりなく)に問題を分解すべし、というのがありますが、もれなくだぶりなく、物事を切る方法は、ごまんとありえます。日本人は、男女でもきれるし、年代別にでもきれるし、地域別、所得別、などなどなんでもありえます。ではどのような軸で、きればいいのでしょうか?それは、たとえば、「低所得層の購買が増えているかもしれない」というなんとなく直観があるからこそ、そうか、所得別に分解してみようという考えてが出てくるのではないでしょうか。意味のない分解は、何の役にも立ちません。
では、どうやったら、こうなっていそう!という、筋のいい直観を出せるようになるのでしょうか?思うに、ひとつには、バランスのいい情報収集プランを練るのがひとつ。そして、素直に考えること。もうひとつは、過去の経験・ナレッジの活用があげられるでしょうか。(続く)
2008年11月7日金曜日
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4 件のコメント:
これまた激しく同意です。どれだけ鋭い仮説を瞬時に導き出せるかが全てだと思います。仮説さえできれば、データで検証してより示唆のある応えに近づいていくのは普通に(=ロジカルに)やってればよいのかなと。コンサルタントになって苦労するのは、どれだけ鋭い仮説を立てられるかということな気がします。
一方で、正しそうな仮説を立てるためには、これまでロジカルシンキングを使ってProblem Solvingをどれだけやったかという経験もものを言うのかなと思います。(続編に出てくるのかもしれないですが、、、)無意識のうちに、課題として上がっている現象を素直に整理して論点を設定し、これまでの経験・持ってる情報からするとロジカルに考えて××という仮説になるよな~ってことをやっているからです。
いづれにしても、鋭い仮説を直感的に導き出せるようになることがStrategic Problem Solvingの肝なのかなと。。。入社当初よりも今のほうが早く帰れるようになったのは、きっと仮説の精度が上がったからなんでしょうね(笑)
記事読んでいつも勉強させてもらってます!
意識せずにそういう思考プロセスを踏めるようになりたいですね・・・
tamotsuさん
コメントありがとう。そうなんですよね、仮説が先にある、というシンプルな鉄則に行きついてしまうんですよね。
gmさん
ありがとうございます!
イギリス組でまたどこかでお会いしたいですね。
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