2008年12月28日日曜日

あらゆるものが個人間取引で可能な時代

街中の銀行よりも、借り手も貸し手も有利なレートで、貸し借りができるようにしたのがProsperという会社。
http://london-twk.blogspot.com/2008/12/zopa.html

じつは、金融サービスに限らず、ありとあらゆるモノ―それは、人、モノ、カネ、サービス、知恵―が、個人の間で取引できるようになっているのが今の時代です。

「人」ということでいえば、出会い系サイトは、社会現象として、個人と個人の出会いを加速させました。もう少し、まともな商売ということでいえば、転職サイトが上げられるでしょう。

LBSの、Career Centralと呼ばれるポータルにも、Job Postingが数多くされていて、リクルーターと、個人とのマッチングを実現させています。

「モノ」ということでいえば、やはり、eBayやYahooに代表されるような、オークションでしょう。このオンライン・オークションは、はじめは、懐疑的な向きもありましたが、すっかりと市民権を得ています。

昔のレアもののグッズなども、この手のオークションサイトを少し検索するだけで、ガサガサとめぼしいモノが見つかると言った感じです。イベントのチケットなども、このオークションサイトのおかげで、一気に流通するようになりました。

そして、「カネ」ということでいえば、Zopaや、Prosperなどの会社はココにも書いたとおりです。

「チエ」も、前にこのブログでも紹介したInnoCentive.Comなどはそのままです。これは、問題を抱える人と、その問題の解決策をもっている人をマッチさせるサービスです。
www.innocentive.com

もっち身近なところでいえば、最近伸びているのが、「体の悩み相談」です。人にはあまり相談したくないし、病院にいくのも面倒という人が、サイト上に体の悩みをポストすれば、医者が応えてくれるというもの。なんとも上手な顧客セグメントを括りだしたサービスです。
http://www.askdoctors.jp/public/showTopPage.do?pageFrom=indexPatient.html&cc=1230502660409633

「サービス」は難しいのか、といえば、そんなことはありません。キャリアコーチ、英会話レッスン、コンサルテーションなどであれば、こんなサービスも始まっています。サービスの個人取引を可能にするプラットフォームです。
http://www.pepoz.jp/

他にも、たとえば、セミナーをやりたい講師と、セミナーを開催したい団体のマッチングサイトとしては、セミナーポータルサイトがあります。
www.seminars.jp/

要は、個人同士を結びつけるビジネスは、今や百花繚乱というところです。アイディア次第では、他にもなんでもありでしょう。

基本的にこの手のビジネスは、需要と供給の偏在化を解消するしているので、きちんとした社会的な価値があるわけで、一時的なブームではないと思います。

需要と供給の偏在化というのは、端的にいってしまえば、ほしいと思っている人と、与えたいと思っている人が出会えない問題です。この問題は、じつに社会的に大きいと私は思っていて、この解消に動くようなビジネスモデルは「強い」と思います。

実際、こんな大げさなハナシをしなくても、たとえば、社内の同じ部署の、席の隣り合わせ同士であったとしても、きちんと情報共有できていなかったために、同じことを繰り返し行っているという状況は、ごまんとあるでしょう。

では、こうした個人間取引の次は何がくるのか?

私は、ほしいと思っていないかもしれないが与えられればすごく役立つ人と、与えれば役に立つがそのことに気づいていない人の、マッチングだと思っています。顕在化しているニーズ同士のマッチングが、マッチング1.0だとすれば、顕在化しているニーズを引きずり出してきてマッチングするのが2.0の世界ということになる気がしています。

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