2009年1月16日金曜日

子育てに学ぶ経営学 その2

「子育てに学ぶ経営学 その1」の続き。
http://london-twk.blogspot.com/2009/01/blog-post_11.html

オススメ3;ストーリーを活用する
ただ単に、「片付けなさい」と無機質に言うのではなく、感情を伴うストーリーを伝えてあげると、これもまた、劇的な効果を発揮します。

「えいじくーん、もうこの新幹線、ねむーいって、言ってるよ。ほら、つかれているよね。えいじくんもねむいとき、ベッドに寝るよね。新幹線も、ねんねさせてあげようか。このおもちゃ箱にそーっと寝かせてあげなきゃ」

「えー、しんかんせん、眠いっていってるのぉ」と言いながら、納得した様子で、我が子は片付け始めるのです。

しかし、副作用もあります。まだ遊び足りないときの子供の発言。「しんかんせんちゃん、まだえいじくんと遊びたいっていってるよー」。うーん、考えたなあ。

いずれにしても、色々と応用は可能です。おもちゃを乱暴に扱っているとき、花を乱暴に扱っているときなどは、「ああ、はな君が、痛い痛いっていってるからさ、やさーしくだよ」などというと、やさしくなで始めます。

教訓→無機質な命令ではダメ→感情のあるストーリーを伝える

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逆にやってはいけないことは何か?

NOTオススメ;物欲に訴える
物欲に訴えるのは、短期的にはすごい効果がある場合があります。

「えいじくん、このおかずを全部食べたら、クッキーを食べてもいいよ」

すると、突然、猛烈におかずを食べ出し、食べ終わるや否や、「からっぽ!」と皿をみせながらニコっとし、勝ち誇ったように「クッキー!」とねだるのです(いつでもそうなるとは限らないのですが)

しかし、やはり物欲系は副作用が大きすぎて、最終的にはいい結果を生みません。

マルタ旅行の際、マルタの首都ヴァレッタを歩きながら巡っていたのですが、だんだんとうちの子が疲れてきてしまいました。

そういえばバスのおもちゃを欲しがっていたことが私の脳裏をかすめ、思わず、「ちゃーんと、この街を歩いたら、バスを買ってあげるよ。ちゃんと歩く?」と言ってしまったのです。

目の色がきらりと変わり、「うーん、あるくぅー」と威勢のいい声。しかし、それも全く長続きしません。

おみやげショップで、バスのおもちゃを見ると、「バス―、バス―、バス―ホシィッー」と叫び、連呼し、そこでは買ってもらえないことを知ると、さらに大泣き。そして、地べたにぺたっと倒れて、一歩も動こうとしない。強引に店を連れ出しても、ふてくされて歩こうとしないのです。

機嫌を取り直して、歩いても、また「バスは?」と聞く。もう彼の頭の中は、バス一色でして、道中ずっとだだをこねっぱなしになってしまいました。歩道の真ん中でねっころがって、わめく始末。

しまいには、妻が「ママはもうお世話しませんよ」といえば、誰よりも愛しているはずの母親に対しても「ママいらないー、バス―」といい出し、もはや冷静な判断不能な状況に陥ってしまったのでした。フー。

いやいや、これは反省でした。物欲に火をつけて、人を動かした暁には、大変なことが待っていたのでした。

教訓→物欲をドライバーにする副作用を知る→ヒトをカネで動かす怖さを知る

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原始的な感情と欲望むき出しの3歳児の動機付けには、「理性」が使えない!

結局人は、感情と欲望でドライブする生き物。そこに人間の「本質」があるとすれば、子育てから学ぶことも多くあると実感している今日この頃です。

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