2009年1月30日金曜日

マネジメント2.0 (その1)

“Management2.0”というなんともキャッチ-なタイトルで、LBSでカンファレンスが開催されたので、参加してきました。

このカンファレンスのテーマは:

“How Web 2.0 and Generation Y are changing the way management work is done”

“Web2.0とジェネレーションYは、どのようにマネジメントのやり方を変えているのだろうか?”

なにやら高尚なお題にみえますが、民間の企業に限らず何らかの組織に属している人だったならば、誰でもが関係してくる、超身近なトピックだと思います。マネジメントといっているから、敷居が高いのですが、ニュアンスとしては、「働き方」と言って方が正確かもしれません。

どういうことかというと、

1. Web2.0という新しいツールの登場で、マネジメントのやり方を向上させる「機会」があるのではないか?
2. 1980年以降に生まれた新人類-ジェネレーションYが会社に入るようになってきて、彼らに対しては今までとは違ったマネジメントのやり方をする「必要」があるのではないか?

という問題意識が議論されていました。個人的にはかなり面白い論点だと思います。たしかに、このような2つの切り口から,会社内での働き方や、マネジメントのやり方を工夫する余地は大いにありそうです。より詳しい記事やケースはこちらから、Mlabのウェブサイトからみることができます。
http://www.managementlab.org/

大事なのは、この点の論点をきちんと議論しておく、そのアップサイドの可能性に注意を払うと言うことが大事だと思います。

なぜなら、今のシニアマネジメント以上(40代以上)の感覚からすると、無視する、もしくは、その論点の重要性を過小評価する嫌いがあるのではないか危惧するからです。結果として、みすみす改善のチャンスを逃してしまうのではないでしょうか。

なぜなら、たとえば、Web2.0的な技術のユーザーは主に若い世代で、今の経営陣層の世代がどれほど使いこなしているかどうかはかなり疑問です-もちろん一部の例外は除きますが。Facebook, youtubeなどを筆頭としたサービス群は私でも、ついていっているかどうか、という感じですから。

もうひとつは、今なお経営層、もしくは中堅マネジャーが、ジェネレーションY世代への理解をどれほどしているか、というところです。この世代は、価値観、行動様式、モチベーションが、その上の世代、ジェネレーションX、ベビーブーマーとは大きく違うため、今までどおりのマネジメントの仕方では、彼らのポテンシャルを引き出せない可能性があるというものです。

彼らの生態系に根ざした新しい管理の方法が問われているのですが、「今の若者は、すぐ会社を辞めてしまう」といったように、若者がダメという表層的な論調で片付けられることが多いように思います。

***

さて、このカンファレンスをホストしていたのがJulian Birkinshaw教授。彼は、Duputy Deanでもあり、いわば、企業でいうところの、Chief Operational Officer(COO)といったところでしょうか。

London Business Schoolのweb2.0とGeneration Yへの取り組みはどうなのか、と聞いたところ、「じつはまだまだで...」などと苦笑していましたが、なんだか紺屋の白袴状態になっているわけですが(笑)、ビジネススクールとしても、web2.0の活用や、Generation Yへの対応については、大いに改善の余地がある、もしくは何らか新しい取り組みをするチャンスのある領域なのは間違いないでしょう。去年あたらいから、ちょうどGeneration Y世代がビジネススクールに入学し始めていますから。

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