Shadowing Projectという、マネージャー/リーダーに朝から晩まで張り付いて、リーダーシップについて考察する選択科目があります。素晴らしい選択科目です。
~パンフレットより~
The shadowing project is one of the most valuable learning experiences on the MBA. Students will spend up to one week observing a manager at work. By drawing on past research and logging behavioural data, they will attempt to build an objective profile of the manager’s style. With data in hand, their end goal is to write a report about the shadowed manager.
と謳われているように、別にレクチャーもなければ、感動的なオチもない科目で、一見つまんなさそうですが、リーダーシップという極めて抽象的で曖昧なスキルに対して、あるリーダーの一挙手一投足を追うことで具体的なリアルな事例に基づいて、内省できるという意味で、とてもオススメです。
~パンフレットより~
The Benefits To Students
The shadowing project allows students to:
1 Observe the challenges faced by contemporary managers
2 Appreciate the real world of managerial work by testing academic theories against observed data
3 Develop a deeper understanding of the relationship between managerial style and organisational context
4 Reflect on leadership values
The Benefits To Managers
The shadowing project is an opportunity for managers to:
1 Learn about their own management style in the context of the organisation
2 Develop an understanding of their communication and networking skills
3Work on their personal development plan
4 Reflect on their effectiveness as a manager and a leader
上記の追加で、学校へのベネフィットとしては、ロンドンビジネススクールの宣伝に自動的になるという隠れた恩恵があります。数年前までは、この科目、必修科目だったので、毎年、300人以上の学生が各企業のトップ、エグゼクティブに「私はロンドンビジネススクールの学生です。しかじかこういう理由でシャドイングさせてください」といえば、これぞ、立派なFace to Faceの広告というものです。
さて、私は、ロンドンビジネススクールのプログラムを統括しているバーキンシャー教授をただいまシャドー中です。なぜ、彼をシャドーすることになったかというと、いくつかの理由があります。
まずビジネススクールのマネジメントは、多様なステークホルダーがいて、企業以上に難しいだろうと思ったこと。その困難さを垣間見たかったこと。ビジネススクールには、生徒、教授、企業、アルムナイなどさまざまなステークホルダーがいます。さらに、企業のように、組織系統が明確ではなく、実行がきわめて難しいのが大学組織の特徴です。
また、人材育成に興味をもっているので、ビジネススクールとしては、どんな形で企業、もしくはビジネスパーソンに価値提供しているのか、内部の視点からみてみたかったこと。
それから、単純に、バーキンシャー教授の研究分野が面白いと思ったこと。彼は、マネジメントのイノベーションについて研究を進めていて、Management2.0などのコピーを使いながら、啓蒙活動、研究活動、教育活動をしています。
実際、マネージャーやリーダーの動きは断片的には見てはいても、朝から晩まで、そして、一件一件処理するメールまで見ていく経験はそんなにできることではなく、個人的には多くの発見があります。
たとえば、やはりWebのリーダーシップやマネジメントスタイルに影響を与える度合いは計り知れなく、古典的なリーダーシップ論では、全くカバーされていません。簡単な例をあげれば、eメールです。
ほとんどのマネージャー/リーダーは、21世紀の今、メールを使って多くのマネジメントを行っています。プラン作り、モニタリング、動機付けなどなど、その範囲たるや、すごいものがあります。
しかし、ここで問いです。果たしてその使い方は、最適化されているでしょうか?ミーティング、電話、立ち話などなどいろいろなメディアがある中でメールの使い方は、最適活用されているでしょうか?-このあたりのトピックは、また別稿で。
Shadowing Projectは、良いところも悪いところも含めて、「人の振りを見て我がふり直せ」がコンセプトの風変わりだけれども、実りのある科目です。
2009年5月5日火曜日
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