2009年5月7日木曜日

Youtubeが授業を変える

マーケティングの世界を大きく賑わせているYoutube。教育にも大きなインパクトを与えています。

ビジネススクールの教室は、Lecture Theatreといって、文字通り訳せば、”講義用劇場”になっています。円形に学生の机が配置され、その中心で講師がレクチャーをする。そして背後には、2つの大きなスクリーン、および可動式のホワイトボードがあります。



私が体験した今までの講義の中で、ビジネススクールのレクチャーの違いのひとつは、「動画」の多用です。全面にある二つのスクリーンを使用して、どのクラスでも,必ずといっていいほど、動画がレクチャーの中で使われます。

そして、その動画のネタとして、多く活用されているのが、Youtubeの動画です。Youtubeのインパクトは、こんな教育の現場にも広がっているのです。もちろん、DVDや、ケースに付随する動画を見ることがありますが、多くの場合、教授はYoutubeの動画を見せてくれます。

たとえば、イノベーティブなアイディアを発想する会社として、有名な会社としてIDEO社がありますが、そこでの発想法を知るには、百聞は一見に如かずなわけです。そう、Youtube上にのっかっている動画をみるのが手っ取り早い。次の動画は、スーパーのカートをリデザインしようというプロジェクトから



その動画、どういう風に使うのか?

というのも、下手をすると、ああ面白いドラマをみた、というだけで、確かに面白いのですが、教育上の効果はないかもしれない。エンターテイメントと教育の狭間に揺れるのが動画の活用につきまとう課題です。

さて、レクチャー時間内で動画を使う場合、次の3つの使い方があります。

導入。ケースの主人公への感情移入をもたらすために動画を活用する。たとえば、ビジネスモデルをより深く理解したり主人公のキャラを理解したり。ケースの前提条件や舞台設定をリアルに把握するために、図表や文章だけでは表現できない部分を動画で理解を深める

深堀。ディスカッションが架橋に入ってきた段階で、また新たな視点を提供するために、動画を見せる。たとえば、まったく違う意見をもつ人のインタビューを聞いてみたり、何らかさらなる議論の刺激になるような動画を見せるというもの。長引く議論のまったり感をリフレッシュさせる効果もあるかもしれない

シメ。授業のKey Take Away=学びをより印象づけるような動画を最後に流す。たとえば、有名なリーダーのコメントや映画の一こまが考えられます。先生がまとめをするというより、右脳に働きかける動画にそのシメをしてもらう

また、これからは、ケースを読ませる代わりに、動画ケースを使うのもあるかもしれない。何らか、ドキュメンタリーを見てもらった上で、授業でディスカッションをしたりと、動画を使った授業のバリエーションはいくらでも考えられます。

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