2008年10月3日金曜日

コンサルティング・ファームの実行支援はいいことなのか?

今日は、私の所属するコンサルティング・ファームのCEOが、リクルーティング一環でLBSにやってきました。じつは、今日はあるVolunteerに参加する予定だったのですが、CEOに会ったことがなかったのでせっかくの機会だと思い、会社のAmbassadorとして、CEOのプレゼンに参加することにしました。

じつはこのCEO、もともとはシカゴ大学のビジネス・スクールで教鞭を振るったのち、コンサルティング会社に入ってきたという変わった経歴の持ち主。そのせいか、プレゼンの内容は、けっこうマクロ的な話しが多かったと思います。いまの産業構造の大変化に対応するために、われわれがいるんだとか、今のサブプライムショックに関する見解などを話していました。

私はけっこう、こういうスタンス好きです-個々の企業の支援が大切なのは言うまでもありませんが、産業や社会レベルでインパクトを及ぼすことを考えるのも大事だと思うからです。おっと、話がずれてしまいましたので戻しましょう。

プレゼンの後は、立食パーティで、われわれ社員とLBSの学生との交流会=コネ作りの会でした。今日は、私は学生の立場ではなく、社員の立場で参加です。その中で、いろいろな質問を受けるのですが、ときどき受ける質問の中に、「クライアントの実行まで支援するのですか」というのがあります。

おそらく、この質問の意図として、コンサルティングファームは、戦略立案だけで実行はサポートしないので、「お絵かき」だけ、という批判があるから、なのでしょう。したがって、90年代は、コンサルティングファームはこぞって、「実行支援!」を謳った時期がありました。

でも、本当にコンサルティングファームは、実行支援すべきなのでしょうか?私は少し懐疑的なところがあって、どちらかというと、「実行の立ち上げ支援」までお手伝いさせていただくのがいいのではないかと思っています。

冷静になって考えてみると、実行支援までクライアントと一緒にやっていたら、クライアントとしては、費用対効果が悪いのではないかと思います。なにしろ、コンサルタントは、単価高いですから。実行は、長期に及びますし、コンサルタントの動員人数も半端ではありません。

そもそも、実行段階まで、コンサルタントをべたべたと貼り付けなければいけないとすると、そもそもの処方箋=解決策が適切でない可能性があります。もっと実行可能な戦略が必要か、何らかリソースの充当が必要なのではないかと思います。仮に、実行段階で専門性が必要であれば、それ専門のサポート会社を雇った方がいいでしょう。たとえば、コミュニケーションであれば、広告代理店などです。

やはり、戦略コンサルティング・ファームは、クライントが抱えているAgenda=悩みに応えていく、問題解決の上流工程に資源をある程度フォーカスした方がいいと思うのです。

とはいえ、新しい戦略の実行段階では、今までの延長線上では、組織を動かせない場合も往々にしてあります。新しい戦略の実行立ち上げの段階では、お手伝いさせていただくのは、大いに意味があることだと思います。あくまでも、軌道にのせるまで、という明確な線引きが必要でしょう。それ以降は、むしろクライアントの新しい悩みに応えていった方がいいと思うのです。

だから、最近は、戦略コンサルティング会社が「実行支援しますよ!」というのが本当にクライアントにとっていいのかどうか、よくよく考える必要があると思います。

2 件のコメント:

tamotsu さんのコメント...

CEOに会ったんですね!僕もあってみたいな(笑)今のプロジェクトで実行支援を当に行っている僕にとっては、考えさせられるメッセージですね。最近思うことは、実行支援≠コンサルが全てやるではないなと。実行支援とはクライアントが自律的に問題解決できるような体制、組織を作ることなのかなと思います。そのために進捗管理やクライアントのリードをやるのかなと。。。もちろん逆説的にコンサルの仕事は減るのだけれども(笑)
実際今のクライアントとも長い付き合いになってますが、それは自分自身に問い直さなければいけないのですかね。。。

ところで。。。大変遅くなりましたが誕生日おめでとうございます!!

twk さんのコメント...

tamotsuさん

>実行支援とはクライアントが自律的に問題解決できるような体制、組織を作ることなのかなと思います。

まさにそうだ!そういうわけで、最近は、教育とか人材育成、組織などがとても面白いと感じている次第。

実行支援系のプロジェクトでは、コンサルタントみんながこの線引きを心の中にもつといいのでしょうね。

それと、Birthday Wish、ありがとう!!